暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
48話:皆でお花見
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春休みが明け、今日は始業式。
ピンク色の桜が舞い散り、地面へ吹雪のように降り注ぐ。
だが、この季節になると、どうにも体がだらんとしてしまい、大変だ。
「ほんとに、いい陽気」
「うん…それはいいけど、眠くなって困る〜…」
「ファイトだよアリサ。明日からクラスメイトのはやてに、居眠りキャラだと思われちゃうから」
「うっ…それは嫌!」
「にゃははは…」
そんな会話をするのは、聖祥小学校の四年生へとなった四大美少女だ。
この年も何かの縁か、四人全員が同じクラスとなったのだ。
「しっかし、ねぇ…」
「「「…?」」」
その時、先程まで眠そうにしていたアリサが腕を組み、少し不機嫌そうに言う。
他の三人はそんな様子のアリサを見て、それぞれ首をかしげる。
「あいつはもう、どうしようもないわね…」
「「「……あぁ〜…」」」
そう言ってアリサは教室窓際の一番後ろの席を睨み、三人もそこでようやくアリサが不機嫌な理由がわかった。
そこで頭を埋めて居眠りをしているのは、最近“寝る子は育つ”という言葉を体現するかのように、少しずつ身長が伸び始めている人物―――士だった。
今回も士のいう“腐れ縁”というやつが関係したのか、なのは達四人と同じクラスになった士。
そしてこれまた驚異的な引き運の強さにより、彼は誰もが羨む最高の席を手に入れたのだ。
「士君はもう、居眠りキャラで定着してるから、どうしようもないね」
「それは同感」
「席が離れちゃったから、授業中起こすこともできなくなっちゃった…」
「あはは…」
四人がそれぞれ、呆れながら言う。
そんな事も知らずに、士はそのまま眠りこける。
その時、そういえばとアリサが話題を切り出してきた。
「今年って皆でお花見って、まだやってないよね?」
「あ、タイミングのいい日に雨が降っちゃったりとかで、流れちゃってたね」
アリサが切り出したお花見とは、フェイトがやってくる前にもやっていた、なのは達三人の毎年の恒例行事なのだ。
大人達と一緒にやった年もあれば、子供達だけでやった年もある。
「お花見って…あれだよね。桜を見ながら、皆でお弁当を食べる会」
「ん〜…要約しすぎな気がするけど、まぁだいたい合ってるかな」
「お花を見て、のんびり楽しく過ごしたりとか…」
「過ぎ行く季節とか、咲いて散っていく桜に、風流を感じたりとかするのがメインの目的かな?」
「大人の人達は、お酒飲んではしゃぐのがメインのような気もするけどね」
「因みに士君はいい絵が取れるって張り切ってたりするけど」
「へぇ〜…」
フェイトのちょっと外れた概念を訂正するように、三人がそれぞれ口出しする。それに対しフェイトは関心するように声を上げる。
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