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我が剣は愛する者の為に
黄巾の乱
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ここだな。
 華琳には悪いが、利用させて手柄を取らせてもらう。)

実際、華琳も俺の思惑に気づいているだろう。
彼女も俺の立場なら同じことを考える筈だ。

「ねぇ、この暴徒の名前、黄巾党って名前にしないか?」

「黄色い布を身につけ徒党を組む暴徒、悪くないわね。」

「一刀さん、その黄巾党という名前も天の知識なのですか?」

華憐に聞かれ、一刀は頷く。

「なら、それ以上、奴らについての情報は聞かないわ。」

「だな、天の知識は絶対に合っている保証はないし、下手すれば混乱を巻き起こす種になりかねん。」

「了解、注意しておくよ。」

曹操や夏候惇などが男の筈なのに、女になっている時点で俺や一刀が持っている知識はほとんど意味をなさない場合がある。
何より司馬懿、もとい胡蝶が曹操ではなく一応だが俺の下に来ている時点で歴史は変わっているからな。
転生する際、麻奈は歴史とか気にするなみたいなこと言っていたけど、少し心配ではある。

「黄巾党という名前は貰っておきましょう。
 他に新しい情報を持っているのは?」

一同に視線を向けるがさっき桂花が伝えた情報以外ないのか、誰も口を開かない。

「なら、まずは情報収集から。
 張角の正体を掴まないことには話が進まないわ。」

軍議はこれで終わりと言う空気が漂った瞬間、慌てて兵士が入ってきた。

「会議中失礼します!
 南西の村で新たな暴徒が発生したと報告がありました!
 また黄色い布です!」

さっき春蘭達が鎮圧してきたのに、またこれだ。

「休む暇もないわね。」

「全くだな、して華琳殿よ。
 誰を向かわせるおつもりで?」

「はいっ!
 ボクが行きます!」

豪鬼の問いに答えたのは華琳ではなく、元気よく手を挙げた季衣だった。

「季衣ね。」

いつもなら立候補した季衣を向かわせる華琳だが、今回は何も答えず何か考えている。

「季衣、お前は最近働き過ぎだぞ。
 ロクに休んでいないだろう。」

「だって、春蘭様!
 ボクの村のように困っている人達を救えるようになったんですよ!」

「華琳様、ここは私が。」

季衣の意見を無視して春蘭は自分が立候補する。

「どうしてですか!
 ボクは全然疲れていないのに!」

無視されたのが頭にきたのか声を荒げながら異議を唱える。

「そうね。
 今回の出撃は季衣を外しましょう。
 最近、季衣の出撃回数は多すぎるわ。」

「華琳様!」

華琳なら自分を出撃させてくれると思っていたのか、納得いかない表情を浮かべる。

「季衣、あなたのその心は尊いものだけれど、無茶を頼んで身体を壊したら元も子もないわよ。」

「落ち着くのだ、季衣殿。」

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