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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第13話:奥へ奥へと・・・
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止めた。
2階には事務室が並んでいて、階段から続く廊下の両側にはそれぞれ数個の
ドアがあった。

(迎撃はなし・・・か、予定ではここで隊を2つに割る予定だったけど・・・)

当初の作戦計画では、ゲオルグとフェイトの2人がこのまま3階へと上がり、
残るB分隊はルッツの指揮で2階の探索と警戒にあたることになっていた。
だが、偵察情報が信頼できないことで状況が不透明となり、
ゲオルグは当初の作戦計画のまま進むことにためらいを覚えていた。

(でも、僕とフェイトなら飛行魔法が使えるし、万一3階で孤立しても
 脱出するだけなら・・・)

ゲオルグは分隊全員の安全と作戦目的を考え合わせ、何が最善かを模索する。

(それに計画に沿った訓練を積んできたんだし・・・よしっ!)

ゲオルグは決断し、分隊員たちのほうを振り返る。

「計画どおり進めます。 僕とハラオウン執務官はこのまま3階に進み
 首謀者のエメロードの身柄を押さえます。
 皆さんは2階の各部屋の探索と警戒を。 いいですね、ルッツ曹長」

「了解です。 分隊長もお気をつけて」

ルッツは精悍な表情で頷く。

「はい。 そちらも慎重にお願いしますね。 あと、連絡は密に。
 何かあったらすぐに連絡してください」

「了解しました」

次いでゲオルグは隣に立つフェイトに目を向ける。

「行くよ、フェイト」

「うん」

2人は互い頷きあうと、ルッツたちと別れて3階へとさらに階段を上がっていく。
直線的に伸びていた1階から2階への階段とは違い、2階から3階への階段は
踊り場で向きが反転する構造になっている。

踊り場まで上がり、さらに上へ登るべく身体の向きを180度回転させた
ゲオルグとフェイトを突然魔力弾による射撃が襲う。

「ゲオルグっ!」

「うん、判ってる!!」

フェイトとゲオルグはお互いに声を掛け合い、3階フロアにいるであろう
敵の射界の死角に入るべく、2mほど飛び下がる。

[やっぱり来たね、どうする?]

[敵のいる場所がはっきりしないからなぁ・・・。
 僕が攻撃範囲の広い魔法で3階フロアに上がってすぐのあたりに
 けん制攻撃をするから、フェイトさんはその隙に突入。どうかな?]
 
[いいと思うよ]

[わかった、じゃあ行くよ!]

念話を介した短い打ち合わせを終え、ゲオルグとフェイトはその結果に沿った
行動をとり始める。

[レーベン、カートリッジロード。 メッサーレーゲンを範囲最大で]

[《了解しました》]

直後、レーベンの刀身が青黒い魔力光で包まれる。
そしてゲオルグは3階フロアの高さまで飛び上がるとレーベンを振った。
刀身から剥がれた魔力光はいくつにも分
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