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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
宝貝の存在を忘れかけの宝貝使い苗の激闘記・14冊目
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置いてけぼりになっていた。だからどうした。
なのはちゃんが見てる。だからどうした。
今の私は、お前が憎くて憎くて、嬲りたくてしょうがないんだ。
ぽんずの仇。家族の仇。約束を破った嘘つきのけだもの。
「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「が・・・はぁッッッ!?!?!」
私の拳はあいつの顔に直撃した。固いものが砕ける感触。鼻か、頬か、或いはもっと大きな骨か。
痛いか?でもぽんずはもっと痛かったはずだ。それとも、苦しむ暇さえ与えられなかった筈だ。
だからお前ももっと、壊れろ。
「お前がっ!お前がっ!お前がっ!お前がっ!お前がっ!お前がっ!お前がぁぁぁーーーーーーーー!!!」
殴る。殴る。何度も何度も繰り返すように殴る。殴って吹き飛んだあいつをさらに追いかけて殴る。そして吹き飛んだあいつをさらに殴る。殴るたびにあいつの身体のどこかが壊れた音がして、それでも殴る。
殴るたびにアイツ以外の何かが壊れている気がした。でもそれは、今の私にとっては大事なものじゃないに決まっている。
「お前のせいでお前のせいでお前のせいでッ!!!ぽんずは・・・お前なんかが居なければッ!!お前がぁッ!!!」
最早意味のある言葉にならない感情の吐露を止める口は持ち合わせていない。殴るたびに相手は吹き飛び加速するのが気に入らない。殴られるために止まっていろ。私の気は収まらない。
町が早送りの様に後ろへ駆け抜けていき、その先に月光に照らされた海が見えても、私は我慢ならず、もう一発殴り飛ばした。
「壊れろぉぉぉぉーーーーーーーッッ!!!!!」
あいつはその腕に巻きつく気味の悪い触手を粉々に散らせて猛スピードで水上を跳ねた。人間ならば水の抵抗で既に全身の肉と言う肉がぐしゃぐしゃになっているのだろう。それでもあいつを許せない私は追跡を止めなかった。
そして海に吹き飛んだあいつに追いすがり、私は有らん限りの力で彼女の首を絞めつけた。
相手がどうなるかなんて考えなかった。歯を顎が砕けるほどの力で噛み締め、握力を全開にして一心不乱に首を締め付けた。あいつの力か、私は海に堕ちず空中で首を締め付け続けてる。
お前さえいなければ。お前が代わりに、ぽんずの代わりに死―――
『あり・・・・・・が、とう』
「・・・!?」
念話だった。私は思わず首を絞める手を緩めた。
『あり、がとう。私を憎み、殴ってくれて・・・』
「・・・・・・意味が・・・・・・意味が、分からない」
闇の書の顔を覗きこむ。・・・ひどい顔だ。口や鼻から血を噴出し、美人だった顔は無残に腫れ上がっていた。歯も何本か無くなっている。まるで別人みたいにぼろぼろだった。
それを見て、私は急激に自分の肝が冷え
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