ルリム・シャイコースとの戦い V
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け離れても通信が乱れることは滅多にないし、おまけに空間投影モニター付きだと言われた。オカルトの世界に足を突っ込んだ気で居たが、実はSFの世界だったのだろうか?
と、そこまで考えて、大切なことを話していないことに気がつく護堂。
「あ、すいません。実は、腕が治らなくて・・・。どうすればいいですかね?」
『なんだと!?・・・詳しい話を聞かせてくれ。』
護堂は、ルリム・シャイコースとの戦いの途中で現れた巨大な氷山の事、氷になった腕が『治癒』や『解呪』で治らないことを話した。
『・・・ちょっと待ってくれ。リップルラップルを呼んでくる。』
そう言って通信を切る翔輝。護堂は、リップルラップルとは誰だったかを思い出そうとしていた。
(・・・確か、あのちっこい女の子だったか?・・・船に乗ってた誰かの子供だと思ってたんだが・・・)
でも、そういえばエリカとのキスを撮影されそうになった事件とか、まつろわぬクトゥグアとの戦いを前にした作戦会議とかに参加していた気がする。
「・・・まさか、幹部の一人だったのか・・・?」
『そのとおりなの。私は幹部の一人なの。偉いの。褒め称えるといいの。』
「うおおお!?」
自分の独り言を聞かれて驚く護堂。通信の相手は、気にすることもなく話を進める。
『さっそく本題に入るの。恐らく、巨大な氷山というのは、”イイーキルス”のことなの。あれは、ルリム・シャイコースの持つ神具なの。・・・というか、奴の主な攻撃手段はそれなの。”イイーキルス”さえ無力化出来れば、そこまで怖い相手じゃないの。―――で、”イイーキルス”の白い光を喰らったのなら、『治癒』や『解呪』でどうにか出来る訳ないの。』
「それは、どうしてだ?」
見た目が小学生くらいの小さい女の子なので、言葉遣いもそれなりになってしまう護堂だったが、相手はあまり気にしていない様子。
『あの光は、『当たった物質を氷に変換する権能』なの。肉が凍るんじゃなくて、肉が氷という物質になるの。『治癒』は、破壊された物質を治す能力で、『解呪』は現在受け続けている力を解除する能力。どちらも効果はないの。』
権能により変質した物体は、まつろわぬ神を倒しても元には戻らない。その権能を受けた時点で、変化が完了してしまうからだ。これでは、『解呪』が効く訳がない。
「・・・なら、腕を元に戻す方法は・・・ないのか?」
軽い絶望を覚えながらも、護堂は尋ねる。が、彼女はアッサリと否定した。
『方法はあるの。』
「なっ!?そ、それは何だ!?」
『腕を破壊すればいいの。』
「・・・は?」
彼女から告げられた言葉に、意識が追いつかない護堂。
『氷になっている部分の腕を破壊すれば、『治
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