金字塔のデストロイヤー
第15話
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二人の訓練で最初に始めたのは簡単な座学です。とりあえず自分の得物の詳細位は知っておかないといけませんからね。二人はやはり僕が解析する前の古い伝聞のことしか教えられていませんでした。
次に行うのは効率的な聖剣の力を引き出す訓練です。聖剣の担い手に一番必要なのは聖剣の力を引き出す事です。聖剣の力を引き出せば肉体にも勝手に補正が入りますから、それだけでも十分な訓練になります。
「そういうわけでゼノヴィアさんはこの水銀の入った壷に破壊の聖剣を突き刺して壷が壊れるまで水銀を破壊し続けて下さい。気絶するまで休む事は許しません。紫藤さんはこの紙に書いてある通りの順番に擬態の聖剣を変形させ続けて下さい」
「本当に効果があるのか?こんな訓練、聞いた事も無いが」
「文句を言わずにやってみて下さい。すぐに意味が分かりますから」
ぶつぶつと文句を言いながらも二人は訓練を開始して、1分も経たないうちに表情が変わります。
破壊の聖剣で液体を破壊すると周囲に飛び散るのですが、水銀は聖剣の力を吸収しますから威力が下がり壷を軽く叩くだけで終わります。一定以上の力を溜めてから一瞬の内に出せれば壷を壊せるのですが気付くのは何時になるのでしょうね。
擬態の聖剣の変形で最も効率がいいのは鞭と言うか蛇腹剣というか、流体が一番良いんですよね。その為には連続且つ高速で変形させるのがコツなのですがこちらも何時気付くんでしょうか?
「くっ、これは、中々、きつい」
「ふっ、ほっ、なっ、もう」
「はいはい、二人とも頑張って下さい。100%まで引き出せとは言いませんが80%位までは引き出せる様になって下さいよ」
見た所聖剣の力を引き出せているのはゼノヴィアさんは4割、紫藤さんは3割に届いていません。その程度でも一般のエクソシストの肉体強化よりも強力な物が発動しているのでエクスカリバーの凄さがよく分かります。
まあ、肉体強化だけに限れば僕の体内にある魔剣の半分以下の性能なんですけどね。一つの剣に複数の能力を持たせるより、一つだけの方が強力ですからね。それを複数持てばエクスカリバー以上の力を持つなんて簡単です。魔力が足りればですが。
昼食までにゼノヴィアさんは4回程気絶し、その度に僕が強制的に薬と魔法で魔力や疲労を回復させて訓練を続けさせます。紫藤さんも途中で飽きたのか逃げ出そうとしたので見た目が危なそうな妖刀で周囲を囲んで無理矢理訓練をさせました。
昼食を終えてから二人が手本を見せてみろとエクスカリバーを突き出して来たのでお望み通り手本を見せます。聖剣を扱うには才能が必要だと言われていますが、別に必須ではあり
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