第八十三話 踊らされる者
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みれば許容できかねるものだ。いずれぶつかる事になるのは間違いなかろう。そしてあの要塞から放たれた砲撃――――今動かねば我々は羽を?がれ地に落ちる蝶のような無力な存在と成り下がる事は間違いあるまい」
結局、今というタイミングを逃してしまえば敗北しかない事を理解したミナは今戦うという選択を選んだという事である。
「ザフトは賛成派と反対派の二つに分かれ、今の好機を逃せば他の勢力に勝ち目もない。それに乗じて我らも介入するというわけだ……どこまで予測されているかは判らぬがな」
ミナにとって最も不安に思っていることはデュランダル議長がそれをどこまで読んでいるかという事である。此処まで入念に準備を進めてきたあのデュランダル議長が今更他勢力の介入に揺らぐ程度のものなのかと。メサイアからの砲撃がデスティニープランの反対派に放たれた事からわかる様に内部での勢力の分裂すら読み切っていたものだと思われる。
「もし我の予想が正しいのならば、この戦い――――既に終幕までのシナリオが完成しているやもしれん……」
(デュランダル議長はこちらがこのように動くことも予測済みだとして、その為の対策も既に打っているのだとすれば――――)
複数の仮説を思い浮かべ、その中でも一つの可能性が脳裏に引っ掛かる。それはもし当たっていた場合、今の状態は危険すぎる。そう思い至り警戒を促そうと艦橋へとつなごうとしたが、一足遅かった。
『サハク様!三番艦が爆発を!?近くにいた四番艦も被害を受けており――――』
「「「ミラージュコロイド(か)!」」」
報告を聞いた三者が同時に答えに至って叫ぶ。艦隊が居並んで進軍する警戒網をこうも容易く突破して、中枢の艦の一隻を相手に悟らせず不意打ちで撃沈させるなど他に可能性としては殆どない。
「俺はレッドフレームで出るぜ!行くぞ8!!」
《合点承知!!》
いち早く動いたのはノーマルスーツも着ることなくそのまま私服で機体に飛び乗っていった恐れ知らずのジャンク屋ロウである。
「我も出よう。相手がミラージュコロイドだというのであれば同じ舞台に立つ者として我が相手をするべきであろう」
「艦隊の護衛も任務内容の範囲内だ。俺も出撃させてもらう」
それに続く様にアメノミハシラの最高指導者であるミナとサーペントテールの劾が自分たちの機体に乗り込んで出撃準備を整えた。
『悪いがこっから先は通行止めでな――――通りたいんだったら宇宙の藻屑になってから通るんだな』
ミラージュコロイドでの奇襲をかけてきた部隊。それは連合のファントムペインを裏切り議長に与したダナ・フィリップを中心とした奇襲部隊であった。議長が用意したであろうザフトの部隊もどうやらミラージュコロイドを装備したザクタイプとゲルググタイ
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