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【IS】例えばこんな生活は。
例えばこんな――
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今すぐ剣を・・・・・・えっ?』
「戦おう、オウカ」

ゴエモンと繋がった感情回路の乱れが一気にフラットになる。
ゴエモンの意志から迷いが消えたことだけは、辛うじて理解した。



 = =



決めた。リタイアは無しだ。即死即決即断即答のファイナルアンサーだ。

『本当に、戦うの?勝ち目だってないかもしれないよ?きっとまた、私ルーシィの攻撃に当たっちゃう・・・・・・私の勝手な判断でゴエモンを困らせるよ?』
「だって、オウカは俺のために戦ってたんでしょ?この戦いで勝つことが俺のためになると思って一人で頑張ったのに、その頑張りを俺が潰しちゃダメダメだよ。おまけに意思を消すなんて絶対ダメ!そんなの俺の知ってるオウカじゃない!」

オウカは戦えない俺のために必死になって剣を振るった。むしろ俺より怖かったのかもしれない。俺が手伝えないものだから事実上一人・・・いや、むしろ重石を抱えて戦っていたんだ。俺が意思をはっきりせずに惰性のように付いていくから、何が正しいのかさえわからないままに俺の手を引いていたのではないか。

そこまでして俺に尽くしてくれているのに、俺がここで負けを認めたら――俺がオウカの意思を否定したら――俺が果てしなく最低で格好悪いじゃないか。自分を一生許せなくなるじゃないか。オウカは俺をパートナーだと思ってくれているのに、そんなオウカの想いを裏切るなんて誰が出来るか。

いつも一緒な、誰よりも可愛くて頼りになる、世界にたった一人の俺だけのパートナーなんだから。


「オウカが俺のために戦うなら、俺はオウカのために敵に立ち向かうよ。震えたって怖くたって立ち向かう。オウカの覚悟は俺の覚悟だ。俺はどうも人の為じゃないと本気になれないらしいから・・・オウカの為に本気になりたい!!」

もう、迷わない。俺はオウカと本当に意味で向き合う覚悟が出来た。ジェーン、見てる?箒ちゃんも、皆も、ひょっとしたら母さんも見てるかもしれないけど。

初めて会った時から可愛くて仕方なかった。
何度もその感情を感じて、言葉を交わして、余計に離れられなくなった。
身体を使って俺と一緒に過ごし出した時は、ずっと抱きしめていたいとさえ思った。

俺は人に好かれて良い人間じゃないと思ってたけど。だって取り返しのつかない過ちって奴を本当に起こして、それを皆にずっと黙っているような最低の卑怯者なのに。家族だって苦しめてるのに。人を落ち込ませないように動き回るくらいしか能がない俺だけど、もう間違いない。
身体がどうとか過去がどうとか、ISコアだからどうとか。
本当はそれは些事でしかなくて。


「大好きなオウカのために、戦うさ」


もう、オウカを迷わせないから。


『・・・あ・・・あぅ・・・!?ゴエモン、今何
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