フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第七十話 総力戦
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くない状況だ。前後左右からの攻撃をサラマンダーとシルフが防いでくれているため、一回目挑戦した時よりも天蓋に向かうことに集中できるのだが、それでも四分の三を超えたあたりからの守護騎士たちの異常なほどの湧出にたたらを踏んでいる状態だった。
「おおおッ!!」
倒せども倒せども減らない敵の数。それどころか増えてるようにさえ錯覚する。それが錯覚ならどれだけよかったことか。残念ながら、それは錯覚などではなく現実だった。ありえない湧出数。それはまさしく数の暴力と言うにふさわしかった。
「・・・・・・っ!?」
せっかくリーファが力を貸してくれてるのに、立場に関係なく協力してくれている人たちがいるのに、そんな思考がキリトの脳裏を横切った。そして、それは致命的な隙となってしまった。
「ぐっ!?」
近くまで接近していた守護騎士の一撃をキリトが喰らってしまったのだ。そのことに前衛陣の注意が一瞬だけキリトに向いてしまった。その隙を逃がすまいと守護騎士たちはいっせいに妖精たちに襲い掛かっていく。何とか持ち直そうとするキリト。だが――
「キャア!?」
リーファの悲鳴に守護騎士が正面から迫っているにも関わらずキリトはとっさに後ろを向いてしまった。その隙を逃すほど守護騎士たちは甘くはなく、掲げた剣を振り下そうとした瞬間、一陣の風が駆け抜け――
パリィンッ
と何かが砕け散る音とともに呆れを含んだ声がドーム内に響き渡った。
「ったくよぉ、お前等、ちとだらしなさすぎなんじゃねぇの?」
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