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鉄槌と清風
25部分:24:夜天の守護者2
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醒の時主が望んでいたのはただそれだけ、私は道具としてそれを叶えたい、それだけのためにいる」

 言葉と共に地面が割れ、数十本の触手のような生物が顔をだし、それに驚いた3人が巻きつかれる。

 「ぅ、ぁ…じゃぁ、なんでそんなに悲しそうな顔してるの、道具ならそんな顔しないよ」

 締め上げられながら反論するなのは。

 「これは主の悲しみ、私のものではない」

 そんな言葉に、フェイトが

 「バルディッシュ、ジャケットパージ」

 『イェス・サー』

 バリアジャケットをソニックフォームへと変化させる、その時の余剰魔力で、自分となのはを捕らえていた触手を消滅させる。

 「道具なら、なぜ泣いてるの、貴女には心があるんでしょう?」

 「私の思いは守護騎士と主のモノだ、私自身のものではない」

 「うそ、いってんなよ…俺は知ってるぞ、お前が喜びも悲しみも、全部判る事を、リトが知ってるぞ」

 「……リ、ト…そうか、少年は」

 一瞬良彦を見て、本当に一瞬だけ、顔が綻んだ気がする。
 が、次の瞬間それもまた消え。

 「我は魔導書、闇の書の主の願いを叶えるだけだ、そのための道具に過ぎない」

 そう繰り返し、それを聞いたフェイトが

 「この…駄々っ子!」

 掛け声と共に、消えるような加速…ハーケンフォームから繰り出される鎌の一撃が守護者を襲うが、目の前でシールドに弾かれ、驚いた一瞬で。

 「お前も永遠の夢で、静かに眠れ」

 『吸収』

 金色の光りに包まれながら、空間に解けるように消えてしまう。

 「フェイトちゃん?!」

 「くっ、フェイト…ゼピュロス」

 『貫き』

 自分の周りに風の結界を張って触手を引きちぎり、なのはの隣まで一気に移動。

 「(エイミィさん!)」

 「(今、確認中…フェイトちゃんのバイタル…健在、闇の書の内部空間に閉じ込められたみたい)」

 「なら、はやてたたき起こせば出せるかな、いけるか?」

 「うん、フェイトちゃんを、はやてちゃんを助ける…そして、レイジングハートが言ってる…泣いてる子を救ってあげてって…だから!」

 覚悟も新たにした所で…結界内に火の手があがる、地面から真っ直ぐに上へ向かう炎。

 「暴走前に主の願いをはたしたかったが、もう余り時間がないようだ」

 それをみて、夜天の守護者は呟く。

 「なら、その残り時間もらおうか!」

 ダンッ、と空を踏み込んで、夜天の守護者と距離をとり、海の方へ飛ぶ。

 「(なのは、街から引き離すぞ)」

 「(うん、わかった)」

 なのはもその言葉で、直ぐに海の方へ飛んでいき、それを追うように飛ぶ夜天の守護者…ブラッディダ
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