第一部
第二幕 畜生部活に入る
第二幕 畜生部活に入る
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継がなきゃと思って」
そんな後世嫌すぎる。
「そして、いざ人間になってみたら、何故かこの有様で。昨日いい感じの女の子に告白してみたんですが、『前歯キモい』って言われて」
多分、それは前歯だけがキモかったわけじゃないと思う。
「だからとりあえず、イケメンになればオールオッケーなんです!」
帰りたいなあ。でも帰ったら寮だか列島だかを爆破されるからなあ。
「お話はわかりました。では、この案件は期待の新人ミーくん&ケロちゃんコンビに解決してもらいましょう」
「ちょっと待てこの腐れナメクジ!」
何押し付けようとしてんだ!
こんなにも帰る気満々の俺の何処に期待が持てるっつーんだよ!?
俺は尚も本を読み続けるナメクジの肩に右腕を回す。
「何か文句かい?」
尚もキザな口調が背筋をこめかみを刺激するが、今はそれをどうこう言っている場合じゃない。
「ありまくりじゃ! いきなり何押し付けようとしてやがる!?」
努めてその他多数に聞かれないような声でヒソヒソと話す。
「大体俺はこの部の勝手がわかんねぇんだよ」
「基本的にお客様のお悩みを解決してもらえたら特に問題は無いよ。 手段は問わない」
「じゃあ何か? ここを美容整形外科かなんかと勘違いしたあのバカのために、催眠音波的なもんを発生させて全校生徒の脳を改造してもいいのかよ?」
「できるものなら、催眠音波でも人類補完計画でも無問題さ」
「なんだよ、そのもまんって」
「ああ、補完の方は知ってるんだね」
はあ? 知らねえし。自分の腹をぶっ刺して光悦な顔してたら、人間が二人だけになるなんて話知らねえし。
「……つか、こういうのって、最初はクラスのイジメや部活の新人イビリを解決するもんじゃねぇのかよ? いきなり顔面どうにかしろってのは、流石にイロモノが過ぎるぞ?」
「その手の問題は、クラスでミステリーサークルを作ってる人には荷が重いんじゃないかな」
「てめェ、なんでそのこと知ってやがん──」
くいっくいっ。
「あ?」
突然俺のマフラーがグイグイ引っ張られてる。俺は横にいる胃袋を見た。……こいつの目なんか潤んでね?
「ケロロ。ぐすっ。ミーくん、解決してあげましょうよ」
「……お前泣いてんの?」
「だ、だって、出っ歯さん可哀想じゃないですかぁ。ケ、ケロォオオン」
わからん。
今の話の何処に可哀想要因があったかまるでわからない。
あれか? 俺が理系だからか? なんか、ゴリラの言っていた行間とやらを読まなきゃならんかったのか? なんだよ行間って。
「…………で、具体的にどうしろと?」
泣こうが行間読もうがどうでもいい。問題はそこだ。
改造音波だろうが補完計画だろうが、俺達にはそんなことをする技術なんざない。
具体策としてこいつには何か考えでも
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