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閑話ー聖槍と聖剣の英雄ー
64.神殺しの聖槍
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ティー......あたし以外、回復役がいないよ」

「..........」

「それだ!俺が引っかかってたことは」

納得したようにキリトが手を打つ。

「じゃあ......どうしような?」

呆れた顔をするシノンとリーファ。

「アンタがあの時のシュウと同じ人物とは思わないわね」

あの時っていつだよ?、と言いかけたがそんなことよりもこの状況をどうにかしなければ。最低でも、回復役は二人はいる。今回のクエストに関しては二人でも足りないくらいだ。
なんでも、あの記事を見た限り、《ロンギヌスの槍》の前のモンスターもメチャクチャ強く。最後の三体を倒した後のモンスターはそいつら以上だと書いてあった。

そんな中、回復役が一人とか死にに行くようなものだ。

「遠距離からの弓で仕留められられないの?」

「そんなに甘いボスならとっくに誰かがクリア.....して.....る....」

シノンの言葉に何かが引っかかる。

(遠距離の弓......ゆみ......ユミ.....)

不意に思いつき、フレンドリストを調べる。そこのとあるフレンドの現在地を確認する。

「イグドラシル・シティにいる」

ボソッとつぶやいてそいつにコールする。




久しぶりにここに入ったような気がする。最初に入ったのは、アスナを助け出すためにキリトとリーファ、ユイとともにここに入ってサラマンダーのパーティーと戦うことになったんだよな。そんなことを思い出しながら俺たちはルグルー回路を進んでいく。

「で、急にわたしを誘ったんだから今度、ちゃんとお礼してよね、アッくん!」

少しキレ気味の口調で話す少女。水色のセミロングくらいのウンディーネの少女、《スペルマスター》の通り名を持ち、俺の従兄妹であるアーチャー/結美だ。

「悪い悪い。ちゃんとなんかするからさ」

「それならいいけどさ」

アーチャーの参加によって俺たちのパーティーは、俺、キリト、リーファ、シノン、クライン、レイナ、ユイ、アーチャーとなった。
普通なら回復役が二人という時点でやめるべきかもしれないが、認めたくはないが魔法のエキスパートのアーチャーが加わったことで回復は問題がなくなった。

ルグルー回路を歩くこと数十分。俺たちが目指す神殿が姿を現した。

「こんなんがルグルー回路の中にあったなんて.....」

リーファが少し驚いたような口調で言う。
それもそのはず、その大きさは誰もが唖然となるくらいのでかさ。こんなもんが洞窟の内部にある時点でおかしいくらいだ。

少し進むとNPCがおり、そいつに話をかけるとクエスト表示が出現する。

【《神々の息吹》を受託しますか?】

躊躇なく"YES"を押す。
すると神殿の扉
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