月光校庭のエクスカリバー
第37話
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う。仇敵に借りを作りたくないだろうし、下手をすれば寝首を掻かれかねない。
「私たちが堕天使と手を組むと思っているのかしら?」
「本部はその可能性を考えているんでね」
部長も予測は立てていただろうが実際にはっきり言われて腹を立てているようだ。眉がつり上がっている。
「上は悪魔と堕天使を信用していない。悪魔にとって聖剣は忌むべきものだ。聖剣が神側からなくなれば万々歳であり、堕天使にとっても利益がある。それなら手を組んでもおかしくない。だから牽制させてもらう」
・・・交渉する気あるんだろうか?言いたい放題だ。
先ほど紫藤が言っていたように交渉には一定の信頼関係が必要だ。
相手を煽り、冷静さを失わせて、自身に有利になるように交渉するというのもあるがかなりの技量がいる。下手をすれば即決裂なのだから。
彼女はそれを行える切れ者と言う事だろうか。
「『堕天使コカビエルに協力するようなら我々はあなた方を完全に消滅させる。それが魔王の妹であろうと。』と私の上司からだ」
いや、今回の要求は不介入。悪魔にとって堕天使も仇敵。なら手を組む可能性は無いと考えた上での物言いか。部長がサーゼクス様の妹だということも知っているようだし。
「・・・私が魔王の妹であると知っているということは相当上に通じているようね。ならはっきりと言わせてもらうわ。私たちは堕天使と手を組まない。グレモリーの名に懸けて、魔王の顔に泥をぬることはしないわ!」
部長がはっきりと告げる。
「それが聞けただけで収穫さ。今回の件をそちらにちゃんと伝えておかないと何かあった時、私が本部の様々なものに恨まれる。まぁ協力は仰がない。悪魔が神と手を組んでも、今の状況に影響するだろう。魔王の妹となればなおさらさ」
ゼノヴィアは顔をやや緩ませ告げる。
これで主な会談は終了か。得るものが多かった。
フリードが一本を持っていたことから、ほかに相手方の聖剣使いが二人は居ると見ていい。
だが分からないのは相手の目的。盗んだ後、わざわざ悪魔の領内に逃げる必要はない。
フリードの希望を聞いて俺たちを狙いに来たのか。それとも別の思惑があるのか。
「正教会からの派遣は?」
部長がゼノヴィアに聞く。どれくらい教会が入るのか把握したいんだろう。
「奴らは今回の件は保留にした。私たちが任務に失敗する可能性を考え、最後の一本を死守するつもりだろう」
「と言うことはあなたたち二人でコカビエルに挑む気?無謀ね。死ぬ気かしら?」
その問いに二人はすぐさま答える。
「そうよ」
「私もイリナと同意見だが、死なずに任務を終えたいな」
「っ!相変わらずあなたたちの信仰心は常軌を逸してるわね」
「我々の信仰を馬鹿にしないで頂戴。リアス・グレモリー」
全てを委ねます、だったか。俺にはわからな
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