陽龍と陰龍
空
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ているアルカディアGシリーズの狩人二人が居た。
「ロギアさん…いや、ロギア」
ハンマーを使う少年は言う。
「アンタは…その刀に自分の意識を呑まれるためだけに強化してもらったのか?」
(…!)
「アンタは…これまでに自分が守り通せなかったもの全て捨てて、コイツを斬り殺すためだけにその太刀を強化してもらったのか!?」
(ダイラス…)
少年はなおも言い続ける。
「アンタは…今まで協力してもらってきた、協力した仲間を全て捨てて今度は自分すらも捨てるっていうのか!?」
そして少年はロギアに振り返った。
「応えろ!ヴォルカノ=ロギア!」
ダイラスはハンマーの柄でネヴィアの腕を一度跳ね返し、瞬間で力を溜めその腕を吹き飛ばした。
ネヴィアが想定外のダメージに一度後ずさる。
「ぬおおおおおおおおおおお!!!!!」
ロギアが太刀を杖代わりに体を起こす。
その太刀は風貌を変え、今度は白色に光り始めた。
ロギア自身の体も輝き始め、防具が形を変えていく。
「…行くぞ、ノア マトレガ カーネロス ワーノルド カルヴォ」
「ああ、アイツらがすっ飛んでいったってのに俺たちが何もしないわけには行かないしな!」
「俺はロギアさんに振り回されっぱなしだった…、けどそんなことじゃ俺は折れませんよ!」
「ハイドさんの言葉でようやく気づいた…。私、危うく人を捨てそうになったわ。」
「…見捨てちゃいけない。」
「私も同意見だ。将来の伴侶に先立たれては困る。それに、私も君たちの仲間だ!」
「よし、行くぞ!」
狩人達は一斉に動き始めた。
「セージ、オマエも行って来い。」
「え?父さんはどうするの?」
「よせよせ、既に引退した狩人の腕をアテにしちゃならねえ。なあ、ハイド?」
「同感だ。ウデなんかとっくになまりきってるだろうしな。」
「母さんも調子に乗ったけど正直辛いわ。セージ、いってらっしゃい。母さんたちはここで見守るしか出来ないわ。」
「…分かった、いってきます! 皆、待ってくれ!俺も行く!」
セージは走り出した狩人達の下へ走っていった。
「…行っちまったな。寂しくねえか?ガイル。」
「なぁに、何つったってアイツはグレイジス家の長男だ。あんくらいの相手でヘマやらかすような俺とは違うさ。」
「なるほどな。ウチのせがれとてあんなヤツに屈した俺とは違うだろう。」
ガイルとハイドは二人して自分の息子を見守った。
「でぇや!ふん!そぉい!」
ハンマーが織り成す三連撃の音
「せいっ、はっ!」
片手剣が作る盾殴りの軽快な金属音。
そこに新たな音が加わる。
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