第五章
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「いいな、そこは」
「というか御前もうあのプール行くな」
「暫くはな」
「さもないと死ぬからな」
「何があっても知らねえぞ」
すっかり彼がメインになっていて僕は端っこで話を聞いているだけだった、そうした中で昨日のあの人のことも考えていた。
綺麗だったししかもスタイルもよかった、性格もいい感じだった。しかも。
昨日とは別の水着で着てくれる、その言葉がどうしても忘れられず。
それであれこれと考えていた、そのうえでだった。
僕は結論を出そうとした、そしてその努力の方向は。
極めて自然にだった、そちらに流れた。
一週間後の日曜日僕はあのプールに行った、そして十時にあの場処に行くと。
先輩がいた、この日の先輩の水着は。
青い肩のところがないワンピースだった、その青い水着の左胸のところに。
黄緑の花、下半分が咲いていた。それが青い水着をさらに際立たせていた。しかも肩がなく胸の上でゴムで止まっている水着の胸のところから。
胸元が見えようとしている、その谷間が。この前の黒の競泳水着よりもさらに似合っていて尚且つ刺激的だった。
その水着姿の先輩がだった、僕に笑顔で言って来た。
「いらっしゃい」
「は、はい」
「来てくれたのね」
「約束でしたから」
「あら、約束したかしら」
僕の返事に先輩は悪戯っぽく笑って返してきた。
「この前」
「したんじゃなかったですか?」
「君どうしようかって言ってたわよ」
「そうでしたか」
「ええ、けれど来たのね」
「はい」」
「いいわ。それならね」
この日も先輩のペースだった、それで僕を先輩が望む方向に向かわせる様にして。
今度はだ、こう言ってきた。
「これから泳ぐ?」
「二人で、ですね」
「ええ、そうしない?」
「はい、先輩水泳部ですよね」
「そうよ、元々泳ぐのは好きよ」
「それでしたら」
先輩のペースのままだ、僕は答えた。
「一緒に」
「ええ、泳ぎましょう」
派手な水着姿に呆然ともなっている僕の手を取って来てだった、そうして。
僕は先輩と二人で泳いだ、そして夕方まで一緒にいてから。
先輩は僕にだ、この日もこう言ってきた。
「また来週のね」
「日曜にですか」
「十時にこの場所よ」
このことも同じだった。
「いいわね」
「わかりました、それじゃあ」
僕はもう判断を保留しなかった、そのまま先輩の言葉に頷いた。そして先輩はその僕にこうも言ってきたのだった。
「来週はこの水着とあの水着をね」
「黒のですね」
「二つ持って来るから」
「二つですか」
「見比べてね。それでね」
「それで?」
「来週はね」
水着だけではないとだ、思わせぶりな言葉で僕に言ってくる。
「来てくれたら最後にお互いのね」
「お
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