V
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早いもので、XANISが今日で一歳になる。
尤も、こいつの本当の誕生日なんて分からない。
だからオレが見つけた日を誕生日にすることにした。
10月1日。
皮肉なこと、オレの9日前。
この一年間色々あった。
教育方針でオッタビオと食い違い、言い争いをしたりたまには父さんとも。
けどそんなことはどうでも良いほどに、夜のバースデイパーティーは盛り上がっていた。
メイド「XANIS様、お誕生日おめでとうございます」
XANIS「キャッキャ」
本当に幸せそうな奴だ。
少しばかり表情が綻ぶ。
その時だった。
大人「ざ、XANXUS様!」
XANXUS「……!! 立ってる……」
目の前で、XANISが一人で立っていた。
周りに捕まるところ何てない。
それでも、一人で立っていた。
一人で立ったXANISは、大人たちの間を抜けてオレのところまで来た。
XANXUS「XANIS……?」
XANIS「お……にぃ(ニコッ」
XANXUS「え……? 喋った……?」
XANIS「おにぃっおにいっ! XANXUSおにぃっ!」
全員「喋ったー!?」
XANIS「キャハッキャハッ☆」
全員「(ほの〜ん)」
9代目「XANIS、おいで」
XANIS「パパン!」
とてとて
9代目「いい子だね」
「9代目」
9代目「おお、家光か」
家光「XANIS様のお誕生日、おめでとうございます」
XANXUS「父さん、その人誰?」
9代目「彼は、門外顧問“CEDEF”リーダー、沢田家光だ」
なんか辿々しいイタリア語だな。
XANXUS「日本人か?」
家光「はい。日本に妻子がおります」
9代目「確か、綱吉くんだったよね。歳はXANISと同じくらいの」
家光「ええ」
XANXUS「へえ……」
いや、そこまでは聞いてないんだけど。
XANIS「い、え……いえみちゅっ!」
X/9/家「…………ぷっ」
XANIS「おにぃっ、パパンっ、いえみちゅっ」
家光「ははは……(苦笑)」
本当にXANISは不思議な奴だな。
家光「XANXUS様のお誕生日は10日でしたね」
9代目「そうだよ」
家光「今度は妻子ともにお祝いに来ます」
別に来なくていいんだけどな……。
9代目「ああ。是非そうしてくれ」
子供の気持ちを理解してない父さんもどうかと思うんだけどな。
オレの誕生日まで、あと9日……か。
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