暁 〜小説投稿サイト〜
副部隊長と戦技教導官の色ボケな日々
<1:憂鬱な日々編>
第99.5話:2人の夜
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もたれかかってくる。

「ちょっとこうさせてよ」

ゆっくりとした口調でなのはは言う。
俺はなのはのお腹のあたりに腕を回して、なのはの肩に顎を乗せた。

「ゲオルグくん?」

「なのはを近くに感じたいんだ。 ちょっとこうさせろよ」

「ふふっ、いいよ」

そう言ってなのはは笑う。
なのははそれきり黙り込み、俺もただなのはを抱きしめる。
心地いい静寂の中で2人きりの時間がゆっくりと流れていく。

「ね、ゲオルグくん」

しばらくして、なのはが俺を呼ぶ。

「なんだ?」

俺が返事をすると、なのはは首をめいっぱいひねって俺の方に目を向ける。

「えっちなことしないの?」

直球で訊いてくるなのはに俺は思わず噴き出す。

「な、何言ってんだよ!?」

「だって、わたし、ゲオルグくんの前で裸になってえっちなこと
 しなかったことないもん・・・」

そう言って頬を膨らませるなのはの様子を見て、俺はピンときた。

「ということは、なのはさんはえっちなことをしてほしい・・・と」

「そんなんじゃないもん!」

俺の言葉になのはは怒って顔をそむけてしまう。
俺はそんななのはの仕草を見て、思わず苦笑する。
そして俺はなのはを抱く力を少し強くする。
なのはがわずかに身じろぎした。

「ごめんな。 別に茶化すつもりはなかったんだよ。
 ただ、なのはがしてほしいんだったら答えてあげたいと思ってさ」

「だから、そんなんじゃないって言ってるじゃない・・・」

さっきよりも弱々しい口調でなのはは反論する。

「わかってるよ。 これまでエロいことばっかしてきた俺も悪いしな」

そう言って俺は一旦言葉を切り、なのはの頬にキスを落とす。

「実は、こうしてなのはのすぐ側にいられるだけで幸せだなって思ってさ。
 それをかみしめてたんだよ」

「そうなんだ・・・」

俺の言葉になのはがそう返事をする。
そしてなのはの手が俺の手にそっと触れる。

「あのね、わたしもそう思ってたの。
 ゲオルグくんがわたしのそばにいてくれるのってステキなことだなって。
 でね、ゲオルグくん・・・」

「ん?」

なのはは身体の向きを入れ替えて俺と向き合う。
なのはの胸がたゆんと揺れる。

「ずっとずっと先も、わたしとおばあちゃんになってゲオルグくんが
 おじいちゃんになってもずっと一緒にいたい、って思うの」

「俺もそう思うよ。 だからさ、ずっと一緒に歩いて行こうぜ。
 2人で、手をつないでさ」
 
俺が言い終わると、なのはは泣き笑いのような表情になっていた。

「ゲオルグくん・・・だいすきっ!!」

なのははそう言うと、俺の唇にキスをしてきた。

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