混沌のプライド
第12話
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いのにも関わらず成長率はかなり高いですし、何より歴代の赤龍帝と違い転生悪魔になっていますからね。基本性能の脆弱さが逆に利点になった様ですね。
「さて、時間はまだ有りますからね。少しでもフェニックス相手に戦う為の技も教えましょう」
「代価に何をすれば良いんだ?」
「これに関しては実践でフェニックス相手に使ってもらうだけで良いですよ。自信は有りますが、そもそも効くかどうかも分からない物ですから」
「つまり実験して来いと」
「そうですね。この技の開発というかこれを思いついた理由を説明します。それを聞いて納得出来なかったら使わなくても良いです。対フェニックス用の技ですが、別にフェニックスが相手でなくても通用する技です。覚えておいて損はないでしょう。時間操作は面倒なのでさくさく行きましょう」
「時間操作まで出来るのかよ!?」
面倒だからしませんけどね。効率も悪いですし。
白音さんやルゥを結婚会場に送り出した僕はイッセー君の最後の調整を始める。ボロボロの身体を治癒系の魔剣で斬りつけて癒し、疲労回復の薬と魔力回復の薬を口に流し込み、風呂に放り込んで身体を綺麗にさせている間に代価を追加で貰って用意する事になった防御術式を織り込んだ服を脱衣室に置いておき、一番良いタイミングで乱入する為に監視の術で会場を覗き見ています。
会場は既に招待された悪魔で一杯の様ですね。明らかに不自然に広く用意されている通路に何人かが眉を潜めてもいる様です。そして部長の眷属が居なければならない所に僕とイッセー君が居ない事で機嫌が良さそうなサーゼクス様が見えます。
あっ、目が合いました。気付かれた様です。
他に変わった物は、ライザー様の眷属が何やら深刻そうな顔をしていますね。何かあったのでしょうか?
風呂から上がって来たイッセー君は僕が用意した服を着込んで鎧の魔剣と改造した魔力貯蔵用の魔剣の二本を持って僕の隣にやって来て会場の映像を覗き込みます。
「イッセー君、Boostを貯め始めて下さい。限界まで貯めてから会場に乗り込みます」
「もう始めてる」
イッセー君はいつの間にか左腕に赤龍帝の篭手を装備して力を貯め始めていました。やる気は十分ですね。それにしても会場に入って来たライザー様の顔が気になりますね。何処か不満そうな顔をしています。
『Boost!!』
「貯まったぞ」
「では、派手に行きましょう」
転移の魔剣ではなく空間接続の魔剣を振り、会場の天井に空間の穴を繋げます。
「よっしゃあ、行くぜ!!」
イッセー君が迷うことなく穴に飛び込み、僕もそれに続いて穴に飛び込んで空間を塞ぎます。綺麗に床に着地すると、会場の視線が僕達に集る。
「部長は渡さね
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