混沌のプライド
第12話
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れる一方になってしまった様です。ここで白音さんが屋上に到着し、白音さんが持っていた回復薬で傷を癒しながら再び倍化の力を貯めて攻勢に移ったのですが、ダメージが予想以上に大きかったのか途中で倒れてしまいました。
それでも諦めずに立ち上がろうとする姿にライザー様も兵藤君への評価を改めていたのが印象深いですね。そして何とか立ち上がり駆けだそうとした所で部長の投了宣言を聞き、振り返ってそれを再度確認して悲しそうな顔をして倒れてしまいました。
次に白音さんですが、一番の評価は不可視の魔法に気付いて兵藤君を庇えた事でしょう。それ以外はまあ普通でしたね。合宿は全て部長のメニューに任せていましたが、普段の物よりも密度が低い物だったのであまり変わっていませんから。
続いてギャスパー。評価する部分はライザー様の女王を上手に足止めしていた所ですね。停止世界の邪眼を一瞬から数秒間だけ発動させて、その間に移動する事で高速移動の様に見せかけて相手に常に周囲を警戒させていました。中々おもしろい使い方ですね。
僕の評価はどうでも良いです。正直、今回のレーティングゲームでの目的は達成していますから。単純な戦績で言えば僕一人でほとんどの敵を仕留めていますから酷い評価にはならないと思っています。まあ酷い評価でも気にしないんですけどね。
翌日、兵藤君が目を覚ましたと報告があったので顔を見に行きます。
「酷い顔ですね」
ベッドの上にはミイラ男一歩手前の兵藤君が寝かされていました。
「……なあ、木場」
「はい」
「部長が投了したのは、オレの所為なのか?」
「さあ?僕は部長ではありませんからね。その場にも居ませんでしたし」
「お前なら、勝てたんだよな」
「ええ、僕はゲーム終了間際にライザー様の妹であられるレイヴェル様を含め眷属の大半を倒しています」
まあレイヴェル様が予想以上に打たれ弱かったのも原因なんですけどね。ライザー様ならあの結界にも耐える事が出来たでしょう。
「……ごめん、ちょっとだけ一人にしてくれ」
「分かりました。遮音結界、張っておきますから」
それだけを告げて部屋から退室する。おそらくは今頃泣いていると思う。その涙はどんな理由で流れているのでしょうね?ライザー様に勝てなかった自分の弱さになさなのか、それとも部長に信用されなかった情けなさなのか、それとも別の何かなのでしょうか?
兵藤君、君はこの後どんな未来を見せてくれますか?それが僕には楽しみですよ。
そしてその日の深夜に兵藤君は僕の屋敷にやってきました。
「木場、頼みがある。オレにライザーを倒せるだけの魔剣をくれ!!」
そう言って屋敷に訪れた
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