鳳と竜は麒麟を求む
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人だけ。
そこで一つの事柄に気付いた。
ねぇ、朱里ちゃん。
もう私達が桃香様から離れかけてるって気付いてる?
あの人に関わったから、あの人を想えば想うほど、私達が変わって行ってるって気付けてる?
「どっちが選んで貰っても、恨みっこは無しだよ?」
宣言を一つする朱里ちゃんはきっと気付いていない。でも、朱里ちゃんはそのうち気付いてくれる。 桃香様が決断出来ない時が来た時に、きっと桃香様を選ばずに私達を手伝ってくれるだろう。
桃香様が決断を出来たなら、それならその先に待つのは彼の思想でもあるのだから問題は全くない。
その時は……二人で共に想いを伝えよう。
「うん。じゃあ、ある程度安定した時に二人で一緒に想いを伝えるっていうのはどうかな?」
「分かった。……それまでが勝負だね。でも――」
「軍師と恋では好敵手でも、ずっと親友だよ」
暖かい表情で私を見た朱里ちゃんが言おうとした事を代わりに繋げると、彼女は笑みを深めて手を差し出した。
その手を握り、互いに笑いあう。
そう、私達は何があっても心で絆された友なんだから。
その夜、私達は次の日の仕事に差し支えないように互いの想い人の事について語り合った。
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