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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
再び出会う雪の少女
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ンサーとの戦いでフェンサーが負った傷が原因だが、それは黙っておく。

 最低限の情報交換は済ませているし、余分な情報やこちらの事情を話す必要はない。

 今日一日はフェンサーを動かす気はないし、凛や士郎と共に居ることにも少なからずリスクが付きまとう。
 フェンサーには回復に徹してもらいながらも、比較的安全な手段を取って気になる場所の偵察などを行いたかった。

「場所さえわかってれば基点封じとかはやるし、明日はちゃんと手伝うからさ」
「んー。まぁ無理強いは出来ないか。私たちは休戦してるだけで、協力が義務付けられてるってわけじゃないものね」
「役割分担ってことでいいんじゃないか? 黎慈がそういった怪しいところを調べて、何かわかったならまた聞けばいい」

 ああ、素直に言うとは限らないけどな。

 このあたり、二人は魔術師としては甘い。

 互いの利害の一致による休戦協定であっても、共通の目的があるならば一定の協力は義務とするべきだ。
 凛も士郎も利用するだけ利用して切り捨てる、というような性格ではないが、もう少し相手を信用しない(・・・・・)ことが必要だろう。

 厳密に言うと、士郎が人を裏切らなさすぎるところが問題か。
 凛は疑うことを知っている人間だったはずだが、衛宮士郎の性質に引き摺られて物事の信用度へのハードルが低くなっているように思う。

 協力者としては申し分ないんだろうが、そのせいで二人が判断を誤ることがないかだけが心配だ。
 









 学校が終わり、今は深山商店街。

 今朝に発覚したおバカサーヴァントの暴挙により、予定していた食材の消費量にズレが生じたので買い物に来たのだ。

 ちなみに肝心のフェンサーは既に家に帰している。
 霊体化させているとはいえ、無闇に動き回るだけでも魔力は揮発するように霧散、霧消していく。
 たとえ僅か、微々たるものでも無為な消耗は抑えるべきであり、治癒の効果も安静にしていてくれる方が効き目が良くなる。

 買い物さえ終われば家に戻るだけなので、待機させておいた方が効率がいいと判断した。



 ぶっちゃけ、未だに拗ねているフェンサーを扱いきれないのが主な理由です。



「お、キャベツ一玉50円……あん? 他のとセットで大根一本30円だと? これは買わねばなるまい」

 近頃不足している緑黄色野菜をメインに購入していく。
 やはりスーパー等で買うより、人情味溢れる商店街で買い物をした方が安く上がる。

 八百屋さんなら安く買えるし、オマケもサービスもしてもらえるしで一石二鳥。

 最近摂っている野菜と言えばほとんどトマトばかり。
 そのトマトでさえホールやピューレといった加工品なので、本来の栄
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