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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
再び出会う雪の少女
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いじゃん」
「よくないわよ!」
「お、落ち着け遠坂っ」

 そうして士郎と二人で凛を宥めるのに昼休みの三分の一を費やすこととなった。










「じゃあ、ライダーは倒したのね」
「ああ。マスターはみっともなく逃げてったんで放置した」

 昨日からの状況、互いの情報交換を行う。

 士郎の傷は完治したこと。
 学園に潜む魔術師……柳洞寺に陣を張っているマスターを見つけるまでは休戦したこと。

 こちらからはライダーとそのマスターについて────倒したから問題は無し、結界が存続してるならそれは残りのマスターの仕業だろうことを述べた。

 慎二が結界を張っていたなら今日には消えているだろうと考えていたが、未だ結界が存在しているところを見るとコレは慎二の仕業ではなかったらしい。

 マスターが慎二だったことを言わなかったのは、アイツの今後の事を考えてだった。
 魔道の知識はあっても魔術回路がないのなら、聖杯戦争が終われば慎二はまた一般人として生きていくことになる。

 聖杯戦争中はマスターであったという理由だけで命を狙われる可能性もある。
 命を狙われる危険(リスク)をなるべく減らし、慎二が問題なく生き残れるように配慮した結果だ。

 知識もあって聖杯戦争のことも知っていたのだから、教会が保護施設になっていることも知っているはずだ。
 そうでなくとも間桐の邸宅に閉じ籠っていれば、わざわざ無害な慎二を殺しにいくマスターはいないと思いたい。

「じゃあ当面は学園に潜んでいる、もう一人のマスターを探すことが先決か」
「そうね。一番厄介なのは間違いないし」
「柳洞寺のマスター……ねぇ」

 ここ最近新都で頻繁に起こっているらしい昏睡事件。
 どこかのマスターの仕業だろうとアタリをつけてはいたが、そうか、柳洞寺に根を張ってるマスターが犯人か。

 深夜の巡回や各所の調査はフェンサーに任せっきりにしていたので、そろそろ自分の目で見て耳で聞くべきかもしれない。

 ランサーとの無断での戦闘のこともあるし、フェンサーには御守りが必要だ。
 ………………マスターとサーヴァントの役割が逆転してるような気がするのはともかく。

「それじゃ、放課後は結界の呪刻探しだな」
「あー、悪い。今日は俺パスする」
「はぁ? 何でよ?」
「今日は実地見物に回ろうと思ってな。他のマスターやサーヴァントの痕跡探しと動向調査、新都や柳洞寺が実際にどうなってるかを見に行きたい」
「? それなら夜にでも出来るじゃない」
「そりゃそうなんだがな。昨日はライダーと戦り合ったばかりなんで、連日連戦になるようなことは避けたい。だから明るいうち、人通りがあるうちに見回りたいんだ」

 本当は昨夜にラ
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