第44話 「青天の霹靂」
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■宰相府 ルードヴィヒ・フォン・ゴールデンバウム■
マルガレータから報告を受けた。
やるな〜。
あの二人を取り込むか……。
本気で門閥貴族を切捨てに掛かってやがる。
俺の見たところ、ラインハルトとジークの間にさほど差はない。
天才のなんのと言ってみても、軍事関係以外の点ではジークの方が、ラインハルトに勝っている点が多いのだ。
それに次の次も睨んでる。
今の両家と俺の子は血が近すぎる。これでは婚姻など結べまい。
だがラインハルトの子と俺の孫なら?
ジークの子と俺の孫……。うむ、ぎりぎりだな。
血筋がどうのと言う事も、俺と二人の関係を見れば、文句も言いにくいと睨んだか。
ほんっきで門閥貴族の、生き残り策というものの厄介さを知ったぞ。
こいつらこうやって五〇〇年近くも生き残ってきたんだな〜。
貴族はしぶとい。
ある意味、大したもんだ。
そしてこれが、この決断をできない奴が、滅んでいくか……。
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