第二章
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「しかも女の子にももてるしな」
「毎日銀座でホステス相手にウハウハだろ」
「政治家とかタレントにも普通に話が出来るしな」
「いいことばかりじゃないか」
「それで何で辞めたんだ?」
「こんなしがない工事現場じゃないだろ」
これが彼等の意見だった、だがだった。
秀翼はだ、彼等に対して難しい顔で述べたのだった。
「いや、そういうのは」
「そういうのは?」
「そういうのはっていうと?」
「俺最初から興味なかったんですよ」
金も露出も女もだ、そうしたものはというのだ。
「ついでに言うとマスコミって権力あるじゃないですか」
「ああ、マスコミは政治家もバッシング出来るからな」
「大企業あってな」
「タレントにしてもな」
「普通に出来るよな」
彼等もこのことはわかっていた、それもよくだ。
「権力者なんて凄いだろ」
「そのままテレビ局にいればあんた凄かったぜ」
「それで何でなんだよ」
「タレントとかお金持ちのお嬢さんとも結婚出来ただろ」
「そういうの全部捨てて俺達と一緒にいるってな」
「変じゃないか?」
「酷かったですから」
ここでだ、秀翼はうんざりとした顔で彼等にこう言った。
「本当に」
「テレビ局がかい?」
「そうだったのかい?」
「そうなんです、もう皆やりたい放題で」
銀座の最高級のレミーではなく居酒屋の飲み放題のビールを飲みながらだ、彼は語った。
「金に女に権力ですよ、俺が出ていた朝のニュース番組のメイン司会者の人なんか」
「ああ、あのカツラのか」
「あいつか」
「酷いですよ、ヤクザと付き合いがあって」
それでだというのだ。
「いつも偉そうにしてて番組で嘘を言おうが何しようが平気ですから」
「そういえばあいつよくバッシングされてるな」
「ネットとかでな」
「ですよね、実際はネットに書かれてることよりずっと酷くて」
このことも言う秀翼だった。
「あと他のテレビ局の蚤も」
「あいつもか」
「そんなに酷いのか」
「セクハラ三昧でとある筋から金を貰ってるらしくて」
それが何処からかは流石に言えなかった、例え居酒屋でも話に出すことは出来ない話であるからだろうか。
「そこに都合のいい偏向ばかり言うし」
「あいつ確かに無茶苦茶だな」
「今の総理大臣のカツカレーに言ったりな」
「野党が与党の時は何も言わなくてな」
「人相に生き方が出るっていうけれどな」
「ゾンビみたいな顔してるよな」
「だよな」
彼等も秀翼の話に頷く、言われてみればその通りだからだ。
「やっぱりそんな奴なんだな」
「予想してたけれどな」
「とんでもない奴だったか」
「これも他の局ですけれど」
秀翼はさらに話した。
「ほら、夜のあの報道番組」
「十時からやってるあれか」
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