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酒の魔力
第一章
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くいかない、それでだった。
 時だけが過ぎていく、七十八年はこれで終わってしまった。 
 シーズンオフも治療法を見つけては手当たり次第に試してみたがどれもだった。
「あれもね」
「駄目でしたか」
「うん、どうもね」
 難しい顔でスタッフに話す。
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