水上戦〜
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」
ガキン!
背後からの攻撃を背負った迷切の鞘で払う。そのまま迷切を抜きながら背後の敵を薙ぎ払う。
「キリがない・・・!」
「気もまだ余裕はありますが・・・」
「・・・春鈴、後ろ!」
「・・・っ!」
春鈴は防御の構えを取る・・・が。
キィィン!
「っ・・・!・・・あ・・・」
その身体が吹き飛ばされ・・・船の外に投げ出された。
「ひっ・・・」
「しゅ・・・」
そのまま視界から春鈴が消え・・・水の音。
「春鈴っ!!」
すぐに船縁に駆け寄り、海上を見る。春鈴は・・・!
「げほ、がは!・・・たす・・・ごぼっ、ぁ・・・!」
溺れる春鈴の姿。やっぱり泳げないのか・・・!
「くっ・・・」
俺が縁に足をかけた時・・・
「・・・俺が行きます」
「え?おい、クラナ!」
クラナが真っ先に飛び込んだ。俺は舌打ちをして・・・
「咲、足場!」
俺も迷切を鞘に収めながら身を踊らせる。咲は何か言いながらも詠唱を開始する。
「フリーズランサー!」
氷の矢が海に突き刺さり、表面が凍って広い足場が完成する。更に俺も詠唱を行い・・・!
「ウィンドカッター!」
氷の表面をかき氷のように削り・・・その上に着地する。よし、滑らない。
「クラナ!」
俺は春鈴を抱えるクラナを引き摺りあげる。
「二人とも平気か?」
「はい、俺は・・・」
「げほっ!げほっ!・・・う、うぁぁ・・・」
春鈴が震え出してしまう。
「春鈴・・・」
『大変です、来ます!』
「・・・!クラナ、数分でいい・・・頼む!」
「・・・はい!」
氷の上に上がってきた魚人をクラナに任せ、俺は春鈴の肩を掴む。
「春鈴!」
「こ・・・怖い・・・やだ・・・連れてかれる・・・!」
「・・・春鈴・・・!」
俺は春鈴と気を同化させ・・・荒れる春鈴の気をなだめる。
「あ・・・」
「春鈴、聞いて。君は誰にも連れていかれない、いかせやしない。俺が絶対に守る。必ず・・・!」
「亮・・・様・・・」
春鈴がまっすぐ俺を見る。そして・・・涙を流す。
「すみ、すみま・・・!私・・・みんなの足を・・・うぐ、役に立たなくちゃ・・・なのに・・・」
「・・・役には立ってるよ。誰にも得意不得意はあるし、不得意で失敗したなら得意で挽回すればいいじゃあないか」
「得意・・・」
「ここの氷の広さならそうは落ちない。・・・落ちてもすぐ俺が引っ張りあげてやる。だから思いきり暴れようぜ」
春鈴は涙を拭き・・・何時ものニヤリ顔を浮かべる。
「・・・格好いいこと言
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