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SAOもう一人の聖騎士
朝露の少女その五

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キリトの健闘(暴走?)により、俺とアスナは剣を抜かずに最奥部まで辿りついた。その先にある安全ゾーンに一人の男性プレイヤーがいる。グリーンだ・・・

「シンカー!」

「ユリエーーール!」

茶髪のくせっ毛を持つ長身の男、間違いない、彼がシンカーだろう。しかしーーー

「まずいっ!キリトぉ!」

俺の索敵スキルに反応があった。ちぃっ!こんな感動的シーンに割り込んで来るとは、どこのどいつだこの野郎!

「ばびゅんっ!」

と言った効果音がふさわしい速度でキリトが駆け出しユリエールを炊き抱える、そのすぐ前を黒い影がごおおっと通り過ぎていった。

「おいおいマジか・・・」

俺の識別スキルでもステータスが見えない、つまり、奴の強さは九十層クラスだと言う事だ。

「この子を連れて転移して下さい。」

アスナが転移結晶とユイを押しつけて、ユリエールを安全エリアに行かせる。

「なぁなぁ、ヒースクリフさん呼んじゃダメか?」

「ダメっつーか無理だな。呼べるなら俺だって呼びたいよ。」

「ですよねー!」

俺達は、ユイがとことこと安全エリアから出ている事にまだ気付いていなかった。
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