暁 〜小説投稿サイト〜
東方攻勢録
第四話
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
いう証拠だ。

へたに動けば、弾幕を避けきれなかったり、アンドロイドに気が回らず攻撃を受けたりと、かなり危険だ。霊夢は、三人をそばに集めると、結界をはり時間を作り始めた。


「まずいわね。能力も弾幕もない。力だけならなんとかと思ったけど……これじゃあ」

「そうね。でも、短時間で決着をつけないと」

「どうもこうもないわ。これをよけながら行くしかないじゃない」

「それはそうですが姫様……!」


ふと視線を前に向けた瞬間、永琳は結界越しに半透明の物体が三体、何かしようとしたのが見えた。何か振りかぶったような姿勢をとり、攻撃をしようとする。

攻撃は結界にはじかれていたが、なぜか彼らは攻撃をやめようとはしない。


「何をして……!」


よく見ると、攻撃の度に結界がゆらゆら揺らいでいた。それもどんどん薄くなり、今にも壊れそうになっていた。

霊夢を見ると、明らかに疲れ果てた様子をしていた。息は荒くなり、思考も定まってないみたいだ。

「霊夢!!」

「三人とも……結界きるわよ……あとはなんとか……しなさい」


霊夢はそう言って結界を解く。余程のダメージだったのか、彼女は一瞬ふらついていた。

そしてそれが、彼女に大きな隙を作ってしまった。


(やば……)


霊夢は自分の目の前に半透明の物体があることに気付いていた。だが、体が思うように動かない。力を押さえられていた彼女は、結界の使用でかなりの力を消費していた。それが体のダメージを大きくしていたのだ。

物体はどこからどう見ても攻撃しようとしている。


「霊夢!!」


紫は手をのばすが、間に合いそうにもない。

最悪の事態。だが誰も止めることはできない。四人はただただ、それをみることしかできなかった。









だが、そのあとに聞こえてきたのは、金属がはじきあったような、音程の高い音だった。


「えっ……?」


なにがおこったかわからず、呆気にとられる四人。

彼女達の目の前には、フードをかぶりナイフを持った人物が、霊夢を守るようにして立っていた。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ