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第六十九話 終わりに向けて
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と我慢してゲートを閉めてロックをし終えると、システム権限を使ってソレイユ達にも見えるようにマップを呼び出す。

「・・・・・・なぁ、ちょっと行きたいところができたんだが、いいか?」

マップを見たオシリスは先ほどまでの飄々とした表情を雰囲気とともに一変させ眉間にしわを寄せ険しい顔つきで口を開いた。

「俺は別にかまわねぇが・・・?」

「すぐにすむんならな」

ただならぬ事情を察したのか、特にこれからの用事がないシリウスは頷き、マップを見て目的の場所を見つけられたソレイユは暗に手短にすませるように言う。オシリスは簡単に礼を述べると目的の場所に向かって走り出す。その後をソレイユとシリウスがついていく。しばらく走ると、ある一つの扉の前でオシリスは足を止めた。

「・・・・・・」

シリウスやソレイユのことはお構いなしに険しい顔のまま音もなく開いた扉をくぐっていく。その先にあったのは十八本の列をなして配置されている柱型のオブジェクトだった。そのオブジェクトの先に浮かんでいるのは――人間の脳髄だった。

「ちっ・・・!」

それを見たオシリスはあからさまに舌打ちをする。

「なにこれ?」

「・・・・・・簡単に言えば、感情を操るテクノロジーって奴だ・・・あのバカがっ!」

シリウスの呟きに答えた後、オシリスは誰かを罵った。それが誰なのかシリウスはわからなかったが、ソレイユは心当たりがあるような表情でオシリスを見ていた。

「で、ここに来たはいいがどうする気なんだ?」

「これを外部に知らせられねぇの?」

「俺のシステム権限を使えば可能だ。だが、どこの誰に送るよ?」

「このアドレスに遅れないか?」

そう言ってソレイユが示してきたアドレスを見たオシリスは了承した、というように首を縦に振ると、辺りを見回して黒い立方体が浮かんでいるのを見つけると、それにかけより操作し始める。

「それ、コンソールだったのか・・・」

後からついてきたシリウスが意外そうな表情で呟くと、ふと疑問が浮かび上がってきた。

「なんでいちいちコンソールで操作するんだ?あんたのシステム権限でもできるんだろ?」

「こっちで操作して送れば内部告発っぽくなるだろ。少なくとも、正体不明の奴から届くよりこういった形にした方が信憑性があるだろ、っと」

シリウスに説明しながらもコンソールをたたく手を止めなかったオシリスは説明し終えるとともにエンターキーらしきものを勢いよく叩く。それからコンソールを閉じてシリウス達に向き直った。

「あとは、これを送った先の奴がどうにかしてくれるのを待つだけなんだが――」





『おーっと、その必要はないと思うぜ』





そのオシリスの言葉を遮るように
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