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第六十八話 余裕がない心
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―」

と、そこまでいいかけたところでソレイユは口をつぐんだ。そのことにユイは首を傾げるが、ソレイユはこの話は終わりだと言わんばかりにキリトに向かって口を開いた。

「とりあえず、キリト君。さっさとリーファのこと何とかしてこい。そんな心で戦われても迷惑だ」

「・・・ああ、わかった」

そういうとキリトもログアウトしていく。それを見送ったソレイユはウインドウ画面を開き二通のメールを送ると、画面を閉じる。
すると、階段を上がってくる音をソレイユの耳が聞き取った。

「よう、来たか」

「ああ、待たせて悪かったな」

まとう雰囲気で双方が誰なのか理解する二人。上がってきたのは槍を携え金属類の装備を着用せず、浴衣だけを羽織ったサラマンダーの男性――シリウスだった。

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