第一章 護れなかった少年
第二十一話 閉鎖空間
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「ネオンは絶対に死なせない!! それに、この前も言ったでしょ!!――」
そして剣と刀がぶつかり、ガイィィィィィィン、とド派手な音が鳴る。
そしてネオンをかばうように前に出ながら、再度声を出す。
「『盾になることくらいはできる』って!!」
第一層、ボス戦の前で誰も死なないかネオンが不安そうに聞いてきたことに対する僕の答えだ。
本来、僕は、ネオンが、だと思っていたんだけど、そのあと、ネオンに修正を掛けられた。
......正直メチャクチャ恥ずかしかったな......あれ。
「ふ、ふふ......よくそんな台詞恥ずかしげも無く言えるね」
どうやらちょっと元気が出たらしい。
しかし、改めて言われたことによりさらに恥ずかしくなる。
「う、うるさいな。別に僕は自分に正直になってるだけだよ」
「ふふ......まぁ、正直元気出たよ。ありがと」
そう言いながらネオンが立ち上がる。
「なら良かった」
肩を少し竦めながら言う。
......正直言うとネオンが入っても望み薄だけど、BB弾くらいの穴から希望が見える。
なら、その穴を塞がず広げなきゃ行けない。
その前提として、恐らく、今のままじゃ勝てないだろう。
はっきり言って、レイドやパーティーで来ているならともかく、二人の今、シャドウ相手に悠長に威力のある連撃などを決めている暇は無い。
だからこそ、一撃離脱のヒット&アウェイで行かなきゃダメなんだ。
刀スキルは確かに一撃技もあるけど、威力が少々心許ない。
なら、情報で得たあのスキルを会得すればいい。この勝負中に。
情報だと『連撃などは無い、全てが一撃必殺の技』らしい。
とある人(?)の言い方を借りると、そうしないと『勝利の方程式』は整わない。
会得条件は『刀スキルの居合い技を使いまくること』だ。
可能性は十分ある。
ならまだ捨てる時じゃない。
だったら――
「ネオン、絶対生きて帰ろう!!」
「うん!!」
今は戦う時だ。
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