第一幕 日本のお家その四
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「楽しんでね」
「お風呂も楽しむんだね」
「そうだよ、日本ではね」
「成程ね、それじゃあね」
「後は買い物とかお給料のことだけれど」
王子は先生にこのこともお話しました、そうして生活の細かいところまでお話してそうしてでした。
先生にです、あらためて言いました。
「じゃあ今日はね」
「うん、まだ話してくれることはあるかな」
「日本のことはこれで終わりだよ」
これで全部終わったというのです。
「少し早いけれど晩御飯食べよう」
「そうだね、それじゃあ」
「何か作るわね」
ダブダブが言ってきました。
「そうね、目玉焼きでも焼くわ」
「いやいや、引越し祝いにね」
ダブダブが台所に向かおうとしたところで、です。王子はそのダブダブにこう言いました。
「僕の方で用意させてもらうよ」
「あら、そうなの」
「お寿司をね」
用意するのはそれだというのです。
「それを出させてもらうよ」
「日本の食べ物だね」
お寿司と聞いてです、チーチーが言ってきました。
「あの有名な」
「そう、本場のお寿司をね」
まさにそれをだというのです。
「今から注文するから」
「まさかもう本場のお寿司を食べられるなんてね」
先生はそのことを夢みたいに言うのでした。
「信じられないよ」
「いや、ここは日本だからね」
「そのお寿司もだね」
「日本のお料理だから」
「普通に食べられるんだね」
「高めだけれどイギリスで食べるよりずっと安いよ」
「じゃあ量もだね」
「たっぷりと頼むからね」
王子は先生の前に座ったまま明るくお話するのでした。
「そっちも楽しみにしてね」
「それではね」
「期待してるよ」
先生も動物達もんこりとして応えます、ただジップにはドッグフードがポリネシアとトートーとダブダブとチープサイド達には稗が、チーチーには果物が、老婆とオシツオサレツには臭がたっぷりと様されました、ホワイティにはチーズです。皆がそれぞれ食べるものもたっぷり用意されました。
先生と王子、それに王子のお付きの人達とガブガブがお寿司を食べるのでした。その注文されたお寿司はといいますと。
イギリスのものと違います、程よい大きさに握られた御飯の上に様々なネタがやはり程よい大きさで置かれています、それが丸い大きな、外が黒で中が赤い入れものの中に置かれています。それもどのお寿司も綺麗に揃えられてです。
そのお寿司達を見てです、先生は目を丸くして王子に言います。
「いや、これは」
「どうかな」
「綺麗だね」
「うん、日本ではこうしてね」
「食べものを並べるのもだね」
「綺麗にするんだ」
「イギリスとは全く違うね」
「いや、イギリスはね。こう言ったら悪いけれど」
王子はイギリス料理の盛り付けについては苦笑
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