聖なる夜
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ぁ……」
真夜中のサーカスに乗り込んだときの事を思い出し始めた。
「意地張って酒のもうとしたら、全然飲めなくてオレンジジュースにしてもらったんだよなぁ」
また一口とワインを飲むナルミ、その瞳には一筋の涙が零れていた。
「へぇ、それってどんな話なの?」
フイに後ろから声をかけられて慌てて涙を拭き、振り向くと。
「ルイズ……」
純白のドレスを着て、まるでお姫様みたいな美しさを持ったルイズがこちらを眺めていた。
「いや、何でもねぇよ。それより、舞踏会はどうしたんだ?」
「つまんないから、こっちに来た」
ルイズの顔は少し朱に染まっていた。
「オイオイ、こっちに来てもつまらないだけだぜ?」
「そんな事ないわ」
ルイズはその場に座り、夜空の二つの月を眺めていた。
「そ、その……ありがと………助けてくれて………」
ナルミとは目を会わせようとしないが、ルイズは、今までの事を含めて感謝の言葉を言った。
ナルミは笑顔でゆっくりとルイズの頭を撫でた。
♪〜♪〜♪♪〜
ちょうどその時、近くで音楽のなる音が聞こえたのでその場所を二人で見ると
「ギーシュ?」
少し離れたベンチでギーシュとワルキューレが弦楽器を弾いて音楽を奏でていた。
ナルミは少し笑いながら立ち上がり
「俺と一緒に踊ってはくれませんか?お姫様?」
ルイズに手を差し出した。
「良いけど、エスコートはちゃんとしなさいよね?」
ルイズはその手を掴み、静かに立ち上がり
二人は音楽に合わせて、滑らかに柔らかく踊った。
その途中
「もう、勝手に死なないでよ?バカ」
「あぁ。もう、勝手に死なねぇよルイズ」
二人のその踊りはギーシュとワルキューレ、二つの月とデルフリンガーが眺めていた。
「カカカッ!こいつはおもしれぇ。貴族と平民が手を取り合って、仲良く踊ってやがる。
実にめでたい日だなぁ、カカカッ!」
二人のその踊りは、音楽が止むまで続いた。
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