Introduction
第六話 学園最強
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の頭に手を置いた。……でも焦った顔は楯無さんにはよく見せてしまっているかもしれない。どうやら千冬さんは僕のことを元気づけてくれた……んだと思う。半分以上面白がってたのと自分のストレス発散だったような気がするけど。
「はぁ、ありがとうございます……?」
「素直でよろしい。まぁ、頼れと言った以上、面倒は見る。だから一人で抱え込むなよ、西園寺」
呼び方を戻したことはプライベート終了の合図と取り、そのあとは教師と生徒の会話をそこそこに千冬さんと別れて部屋に戻った。
部屋には既に楯無さんがいた。
「あ、ちゃんと起きれたみたいね。気分はどう?」
「ええ、おかげ様ですっかりよくなりまし……た」
どうやら楯無さんは先にシャワーを浴びていたようで、濡れた髪のまま首からタオルをかけてショーツ一枚の姿で……って!?
「た、楯無さん! なんて恰好で……」
「あぁ、ごめんね。起こしに行くまで寝てるもんだと思ったから。まぁ、女同士だし気にするもんでもないでしょ」
楯無さんは隠す素振りすら見せない。いや、確かに彼女の言う通りなんだけど僕は実際は男だし……でもここで動揺したらいらぬ疑いをかけられるかもしれない。
「ん、どうしたの? 顔赤いわよ……、やっぱりまだ体調よくないんじゃ」
そう言いながら近づいてきた楯無さんは顔を近づけ、額同士をくっつけてきた。こ、この人は……わかっててやってるんじゃないだろうか。
「あ、あの……楯無さん?」
「やっぱり少し熱があるわよ、今日はそのまま寝ちゃいなさい」
それはあなたのせいですから! とも言えずに僕は大人しく従うことにした。
ベッドに入ると、先ほどまで寝てたにも関わらずあっさりと眠りに落ちていった。
「ということで、1組のクラス代表は西園寺に決定した」
クラス中の拍手喝采の中、僕は今の状況が理解できなかった。
朝目が覚めて、今まで通り楯無さんと朝食を取りに食堂に行ったのだけど今まで以上の視線とざわめきを感じた。昨日の模擬戦が原因なのは間違いないが、正直予想以上だった。知らない人にも挨拶されたり、声をかけられたりもした。今まで以上に上級生も多かったように感じる。
楯無さんはさすがというか、そういうのに慣れているようで上手に捌いていくのだけど、僕はどうしても適当にあしらうことができずに囲まれてしまった。おかげで遅刻しそうになった。
ようやく教室にたどり着き、SHRが始まってみれば千冬さんがクラス代表の発表をする段になり今に至る。つまりは僕がクラス代表になってしまったということだ。……なんで?
「えっと……模擬戦の結果から代表は更識さんではないのですか?」
「それは私が辞退したからよ」
当然の疑問をぶつ
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