第十二話 大地を味方に
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魔法もアリって事で・・・バトルスタートッ!!」
キャシーの声が木霊し、ツインテールが激しく揺れた。俺は素早くズボンのポケットから五色腕輪を取り出し、紐から青い腕輪を外すと右腕に着けた。両手に水を纏うと、
シ「おらぁぁぁっ!!」
キャシーに殴り掛かった。が、俺の拳が直撃する前に、キャシーは茶色と赤色の石のブレスレットを外した。
ボワワワワワァン。
白い煙がキャシーの体を包み込む。煙が晴れると、キャシーはその場で高く飛び跳ね、俺の拳をかわした。地面に着地すると、そこには茶色い毛並みに長い耳がピンッと立ち、黒い瞳のウサギの姿をしたキャシーがいた。後ろにいるナツたちは目を丸くしている。
ボワワワワワァン。
また白い煙がキャシーの体を包み込み、煙が晴れると、人間の姿のキャシーがいた。
キャ「驚いたでしょ。私の跳躍力。」
シ「あぁ。流石『卯』の血を持つ十代目だな。」
キャ「今度はこっちから行くわよっ!はぁぁぁっ!!」
すると、キャシーはショートパンツのポケットから銀色の小さなへの字型の物を取り出すと、それをブーメランのように俺に向かって投げつけた。太陽の光に反射して銀色のへの字型が光る。俺は瞬時にそれを避ける。が、右頬が少しだけ掠り、切り傷が出来て血が少し流れた。それは円を描きながら後ろにいるナツたちの頭上を通り過ぎる。ナツたちは慌てて茂みの中に非難した。キャシーは手元に戻ってきた銀色のへの字型を見事キャッチ!
シ「随分危ない武器持ってるんだな。」
俺は右頬の血を拭いながら、
シ「それ、刃物だろ?下手したら体が真っ二つだな。」
キャ「えぇ。だから、必死に避けなくっちゃねっ!」
そう言いながらまたへの字型の刃物を俺に投げつけてくる。俺は緑色と赤茶色の石のブレスレットを外す。
ボワワワワワァン。
白い煙が俺の体を包み込み、煙が晴れると、そこには『子』の姿になった俺がいた。俺に向かって飛んできたへの字型の刃物は俺の頭上を通り過ぎ、またキャシーの手元に戻って行った。
ボワワワワワァン。
それと同時に、また白い煙が俺の体を包み込み、煙が晴れると、人間の姿の俺がいた。
キャ「なるほど。体が小さな『子』の姿ならこの武器は当たらないわね。」
シ「体は小さくても、心は誰よりも大きいぜ。」
キャ「すごい自信ね。でも、体が戻る時は一貫性がないから、いつ体が戻るのか分からないわよ。」
シ「あ・・・そこまで考えていなかった。」
シャ「やっぱり、あいつは『猪突猛進男』ね。」
シャルルの毒舌はあえてスルーしておこう。その時、俺の頭の中にある豆電球に光が灯った。俺はもう一度ブレスレットを外す。
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