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【D×D】記憶のお掃除
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ぜ今の今までグレモリーの家族の名がいくら調べても見つからないのか分からない。

「でも私には戸籍も国籍もあるわよ?昔帰化したらしいって家族に聞いたけど・・・」
「それもおかしいんだよ。帰化するのだって簡単じゃないのに、偽名のまんま通るなんてありえないんだ」
「ねぇ、貴方今日はどうしたの?普段はそんなに人に食って掛かることしないのに・・・そんなに私の名前がおかしいの?」

ぷくっと頬を膨らませて怒られた。ほんのちょびっと可愛い。ちょっとだけ、あくまでちょっとだけ!

「・・・ああ、すまん。短刀直入に言うべきだったな」

自分で言うのもなんだが、この質問内容は結構アホだと思う。でも、ついつい聞かずにはいられなかったのだ。

「お前実はまともな人間じゃないだろ?いや、ひょっとして人間ですら―――」

その質問を境に、俺の意識は闇に沈んだ。



 = = =



・・・何とまぁ困った同級生がいたものだ。まさか学校を含む町の各所に設置していた認識阻害魔術に唯の人間が抵抗を試みていたとは。神器を持っている訳でも特別な血縁者がいる訳でもいないこの同級生―――掃詰(はきづめ)(しゅう)が、まさか誰に言われるでもなく私と言う存在、人ならざる存在に感づくとは思わなかったため、咄嗟に魔術で彼を眠らせてしまった。

「仕方ないわね・・・取りあえず記憶を操作して疑いを持たないようにしないと・・・朱乃に手伝ってもらおっと」

それにしても完全に油断していた。唯の人間が人ならざる存在に感づくとは思ってもみなかった。
私たち悪魔は、人間と言う生き物を過小評価し過ぎているのかもしれないと考える。

「それにしても気持ち良さげな顔して寝てるわね・・・フフッ、普段の仏頂面がまるで子供みたい」

その日、箒はいつもより少々遅く家に帰り着いた。なぜ自分が遅くなったのか思い出せなかった箒だが、晩御飯を食べているうちにその疑問は溶けてなくなってしまった。

その後夏休みに突入したため顔を合わせる機会は少なかったが、変わった様子はなかったのでこれにて一件落着のようだ。但し朱乃から「次はもっと穏便に済ませるように」と小言をもらってしまった。次は気を付けよう・・・



 = = =



「なあ、グレモリー」
「・・・何かしら?」

放課後の夕日が差し込む教室に高校生の男女が二人きり、というと甘酸っぱいシチュエーションを想像するのが健全な日本男児と言うものなのかもしれないが、あいにく俺はそういうのと縁遠い存在なのでそういうのはしない。

今俺と同級生・・・リアス・グレモリーが二人きりで教室に残っているのは単純に俺が美化委員というポジションゆえに掃除が行き届いているかの点検をしなければならないこと・・・そしてグレ
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