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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos7八神家の日常〜Working〜
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う呪文詠唱が聞こえた。
――
絶対遵守の力
(
ギアス
)
――
一体何が起きているのかは判らない。しかし私は助かった事だけは判る。ただ今はルシリオンに任せる。そう思い佇んだままでいると、「こっちだ」いきなり手を取られ僅かに驚いたが、その声はルシリオンの者だったゆえに安心して引かれるままについて行く。が、『走り難いな、やはり振袖は』カランコロンと鳴る草履、裾が長く足に張り付くような振袖ゆえ仕方がないが。
『じゃあこうしよう』
「『なに?』な・・!?」
いきなり横に抱え上げられた。テレビで観たことがある。これは俗にお姫様抱っこと呼ばれる、少女の憧れる抱き方という。
「待てルシリオン!」
「大人しくしてくれよ、シグナム。恥ずかしいと思うなら、それはこんな馬鹿な真似をした君への罰だ」
「っ・・・むぅ・・・。仕方あるまい」
すぐにでも降ろさせようとしたが、痛いところを突かれたために大人しくルシリオンに体を預けることにした。
「それにしても。振袖かぁ。似合いすぎているな」
「変な気遣いは無用だ」
「本気で思っているんだけど。綺麗だって」
「っ!」
今のルシリオンは大人の姿へと変身しているため、オーディンと全く同じ姿形だ。だからからしくもなく・・・その、なんだ、恥ずかしながらときめいてしまったのだ。それを誤魔化すために咳払いをし、「1階の更衣室に寄ってくれ」と告げる。
ルシリオンは「判ってる。その姿で帰ったらはやてがビックリするからな」と笑う。そうして私は更衣室で着替え、ルシリオンと共に雑居ビルから出る。遅れて警察の乗る車、パトカーが雑居ビルの前で停まっていく。
「ルシリオン。お前の事ゆえ私の写真や動画はもう処分がされている・・・のだよな?」
チラッとルシリオンの顔を見上げる。
「もちろん。シグナムの記録は消したし、連中の記憶からもシグナムの事を全て消した」
「やはり・・・。何から何まで申し訳ない。迷惑を掛けた。あと、迷惑ついでに、なのだが・・・」
「このことははやてに黙っているよ」
「すまない。助か――あ・・・」
私の頭の上に手が置かれる。実に懐かしい感触だった。頭を撫でられるなどオーディンに撫でられて以来ゆえ数百年ぶりか。こうして私は散々ルシリオンに迷惑を掛け、何も知らない主はやてやヴィータ達の居るあの家に帰った。
夕方。テレビのニュース速報であの連中のことが報じられた。女性たちを勧誘しては盗撮し、それを脅しに使って女性の体を弄んでいた、と。連中は自首し、警察にこれまでの反攻を洗いざらい話したそうだ。あの連中が自首をするなど思えなかった。ルシリオンに思念通話で詳細を聞いたところ。
――そういう能力があるんだよ。1度限りだけど対象にどんな命令
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