暁 〜小説投稿サイト〜
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Epos7八神家の日常〜Working〜
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てに買って頂いたエプロンを着て主はやてのお部屋から声を掛けてきたシャマル。そして「あとコレどうぞ」汗を拭くためのタオルを渡される。礼を言いながら受け取り、汗を拭う。それを確認したシャマルはスキップしながら戻って行った。
かつてオーディンやアンナに料理を教わった経験があるからだろう。最初は微妙な味付けばかりの料理だったが、日に日に上達していっている。今ではシャマルだけが作った料理も安心して食せるようになった。
我々に、特に主はやてとルシリオンに美味しいと言ってもらえるのが嬉しいのだろう。料理はもちろん家事を率先して手伝うようになった。私やヴィータ、ザフィーラの当番を奪ってしまうほど。

「それじゃあ朝食を頂こうか、シグナム」

短く返事をした後、ルシリオンに続いて玄関から家に入り、朝食が並べられた食卓のあるダイニングに入る。私とルシリオンが最後のようで、ヴィータも席に着き、ザフィーラも朝食が装われた皿の前で待っていた。

「お待たせしました、主はやて」

「ヴィータ達も。待たせてごめんな」

「おう。気にすんな」

私たちも席に着き、「ん。それじゃあみんな。いただきます!」主はやてに倣って食前の挨拶である「いただきます」と告げ、朝食をみなで頂く。

「――そろそろ海とか行ってみたいなぁ。海開きはもう済んどるし」

「海ですか?」

「そうや。みんながうちに来る前は、ルシル君やフェンリルさんとプールに言ったことがあってな」

主はやてがその時の思い出話を語り始めた。ルシリオンが男物の水着を着て大衆の前に姿を現した時、係員に上半身を露出している少女だと勘違いされたところは、「ぷはっ。そんな見た目じゃしゃあねぇよな!」ヴィータには大うけだった。対してルシリオンは「くっそ。どうせ俺の外見は女の子だよ」不貞腐れた。そこでフォローするのがシャマルだったのだが・・・。

「落ち込まないでルシル君。可愛い事は悪いことじゃないわ」

「っ・・・」

「シ、シャマル。あんな、ルシル君に可愛いは禁句なんよ」

だろうな。俯き加減で何かを耐えているようなルシリオンを見れば。

「ええー。そうなんですかぁ?・・・あー、そうみたいですね」

「そうなんだよ、シャマル。だから俺にはもう可愛いとは言わないでくれ」

「え、ええ。判ったわ」

「でな。海とか山とかに遊びに行こうって約束してたんよ。・・・うん。そうやなぁ、日帰りやなくて二泊くらいしてもええなぁ」

「みんなで旅行ですね♪」

「おお! それすごい面白そう!」

朝食の話題は、以前からお立てになっていた予定の再確認のようなものとなった。そして「よしっ。海に行こう!」主はやては即決即断した。ヴィータとシャマルはそれをとても喜び、私も少なからず楽し
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