混沌のプライド
第9話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
達も部室に来るなり、グレイフィア様を見て首を傾げていました。しばらくして兵藤君も部室にやって来たことで部長が口を開きます。
「今日は皆に話があるの」
「お嬢様、私からお話ししましょうか?」
「いえ、私から話すわ。これは私の問題だもの。皆、実はね」
と部長が話し始めた途端、床の魔法陣が光り始めました。話の邪魔なので隔離結界の魔剣を突き立てて強制的に転移をキャンセルします。
「あっ、気にしないで続けて下さい」
「……何を為されたのですか?」
「重大な話を邪魔されたくないので旧校舎一帯を隔離させてもらいました。何か不都合でしたか?」
「いえ」
そして部長が本題に入ってくれました。
「私、結婚することになったの」
「それはおめでとうございます」
「めでたくなんかないわよ!!」
「何故です?お相手に何かご不満でもあるのですか」
「不満も何も、私の意見なんて一つも聞かないで、当初の約束すらも無視して結婚しろというのよ」
部長の意見が一切入らないのは貴族として仕方ないことだと思いますが、約束を無視してですか。それは気に喰いませんね。約束を破るということは契約を守らないということです。それは許せませんね。
「グレイフィア様、この話、何処の誰が乗り気なのですか?あと、当初の約束に付いても詳しくお願いします」
「そう言うと思いましてこちらに資料を用意しております」
「祐斗?グレイフィア?」
部長が不思議そうにしていますが後回しです。資料に目を通して分かったことは、当初の約束では部長が大学を卒業後に婚約を発表、数年の内に結婚を予定していたみたいです。お相手はフェニックス家の三男ライザー様。部長とライザー様は面識はあるそうですが、部長の趣味には合わなかった様です。というかライザー様の眷属は全て女性でハーレムですか。部長、そういうの嫌いそうですからね。
一番乗り気なのはライザー様のようですが、両家共に前向きに検討しているみたいですね。まあ、悪魔社会の事情から考えれば分からないでも無いです。数を増やす為に子づくりは奨励されてますが、そもそもの出生率はそんなに高くないからこそ転生悪魔で数を増やしているのが現状ですから。
サーゼクス様は部長が望まないのであればレーティングゲームによって婚約を破棄しても良いと考えている様ですね。これは都合が良いですね。兵藤君の特訓のエネルギーになります。本当に良い機会です。白音さん達の経験値も稼げますからね。それに部長の王の器を調べるには持って来いです。
「部長、どうしてもライザー様との結婚は嫌なのですよね」
「ええ、もちろんよ」
「サーゼクス様は部長が嫌だと言うのならレーティングゲームによって決着を付ける様にとのこ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ