混沌のプライド
第9話
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れる前から争い続け、封じ込められてからも宿主を変えて争い続けています。死にたくなければ戦って勝ち取るしかないんです」
「嘘だろう?」
「残念ですが現実です。ですが、兵藤君にとってメリットもありますよ」
「メリット?」
「龍は確かに争いを招きますが、それ以外の物も引き寄せます。財や、女性ですね。ハーレム、作り易いですよ。悪魔の方では一夫多妻ですし、力があれば簡単にお金を稼げますし、女性もよりどりみどりですね」
「マジで!?」
「はい。何人かそういう人に会ってますから。欲望を抑える必要が少ないのが悪魔社会です。もちろん、それには力や功績が必要です。ですが、赤龍帝なら力はすぐにつきます。死ななければね」
「結局はそこに行きつくんだよな」
「まあ頑張って下さい。対価さえ貰えばドーピングにも協力してあげますから」
「ドーピング?変な薬か?」
「魔剣ですよ。小指の爪位の大きさの魔剣を身体に埋め込んでそれに魔力を通すだけで簡単に強くなれます。まあ兵藤君のゴミみたいな魔力だとどうしようもないんですけどね。そこはこの前渡した魔剣に日頃から魔力を込めて頑張って下さいとしか言えませんけど」
「魔力って増やせるのか?」
「日頃から使ってると増えますよ。僕は5歳のときから毎日底を付くギリギリまで使い続けてきましたからかなり魔力は多い方です」
実際の所、魔力量自体は部長より少し多い位ですが、質が段違いなんです。普通の悪魔が使う魔力が精製前の石油で僕はジェット燃料並みに。同じ1の魔力で結果は数十倍の差が現れるんです。たぶん、アーチャーの記録と無限の剣製を使い続けた所為だと思うのですが、実際の所よく分からないんですよね。気づいたのは最近ですし。
もしかしたら魔導探偵や逆十字の魔力も僕の様に質が高い物なのでしょうか?それならあの力にも納得ですね。
「ということで何とかアトラック・ナチャに勝てる様になって下さいね。本来のアレは拘束術式なんですから」
「いや、なんで魔導書があんな化け物に」
「それを言うと目の前に居るルゥも化け物になるんですけど」
「ますたー、わたし、ばけもの?」
「ごめんなさい」
「彼の言うことは気にしなくて良いですよ。ルゥはルゥですから」
「うん、わかった」
ちょっと不安そうにしているルゥを抱きかかえて結界を解きます。
「それじゃあ、今日も元気に悪魔稼業を頑張りましょう」
「お〜」
兵藤君の特訓を始めてから三週間程経った頃でしょうか。部室に顔を出すと部長がイラついている顔でソファーに座り、その後ろにグレイフィア様が居ました。はて、何かあったのでしょうか?念のためにルゥを呼び出しておきましょう。白音さん
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