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鉄槌と清風
16部分:15:実戦の洗礼
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に入れ、同時に小さくシールドを展開。
 膝を止められた青年は、右足で足払い…空戦に慣れてない良彦は、其れで一瞬バランスを崩し…そのまま左手をひかれ、一瞬背負われた後…近くの壁に向け一本背負いで投げられる。

 「ごふっ…っくそ」

 予想外の方向への投げで遅れる受身の変わりにゼピュロスがバリアを自動展開、ダメージを軽減するも一瞬息が詰まる。
 その体勢を立て直す前に、青年が、右の回し蹴り。

 「『貫き』」

 良彦の意志とゼピュロスの言葉が重なり、一瞬の加速でその場から退避し、一旦距離をとる。

 「………」

 そのうごきを静かに見送り、構えなおす青年。
 少し離れた位置で先ほどと同じように良彦も構えなおす…と、同時、今度は自分から動く。
 空中で駆ける用に飛び、腰の入った右のストレート…青年は左手の籠手で受け止めながら、右足でのミドルキック。

 その蹴りにあわせるように、左拳で『弾く』と同時、足首をもって、体勢を崩させようと引く…わずかにずれた青年の体を軸にブランコのように自分を動かして、右足で青年の頭に向かいオーバーヘッドキックを放つ。
 その蹴りを白い三角の魔法陣…シールド…で受け止め、一瞬止まった良彦の体に近距離から右拳を叩き込む。
 それを此方も三角の魔法陣…色は青だが…で受け止め、そのまま距離を取り直す。

 「つえーな、ちくしょう…なんか、遠くでピンクとか赤とか飛び交ってるし、まずいかね、これは」

 一瞬の間…考えるが、この青年をどうにかしなければ向こうにも行けないだろうと思い直す。

 「なら、出し惜しみは無しだな…ゼピュロス!」

 『空間掌握開始』

 薄っすらと青い球体に包まれる良彦

 「………」

 それを見ながらも無言の青年…次の瞬間

 「縛れ、鋼の軛!」

 その声と共に、地面や壁から三角の牙のような魔法が飛び出してくる。

 「はっ、このくらいならっ」

 と、『凪』の空間に入ってきたその魔法を、一瞬の停滞のなか『弾き』で打ち砕き、『捌き』でかわす…が、それに意識を持っていかれる。
 並列思考をしていても、『凪』の制御に、身体操作、『弾き』の為の魔力そうさなど、多数の行動をいっぺんに行うため、未熟な良彦では、その先に繋がらない。

 「その業は、まだまだ欠点が多いな……」

 青年の声と共に、『凪』により、気付けても体が反応しきれない一撃が、後頭部へと打ち込まれる。

 「ぐ、ぁ…?」

 一瞬の衝撃と、なぜか浮かぶ光景

 『その業は、まだまだ欠点が多いな??』

 そして、浮かぶのはそれを言った相手と、名前

 『うっせ、ザフィーラ、判ってるから修行続けてるんだろ、最適な動作と、体を使わずに魔力だけで
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