暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第六章 《圏内事件》
第43話 お客さん
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「おはよー、シリカー」
「おはようございます、リズさん」
 キリトさんとアルゴさんとの昼食をしたその翌日。
 あたしとシュウさんの家の二階から、リズさんが起きてきて挨拶をしてきてくれた。
 なぜリズさんが家に泊まっているかというと……昨日、リズさんが前に言っていた『レベルの平均が高くないと受けられない』というクエストの期限が近いということで、食事のあとリズさんの所へ向かった。
 けれど、リズさんは仕事が忙しいということらしく、翌日――つまり忙しくない時間帯、今日の朝に行こうということになった。
 そして『それなら(うち)に泊まってから、そのままクエストへ向かおう』とシュウさんが言い出して、リズさんもあたしたちの家に興味があったらしく、仕事が終わってからそのまま流れで家に招待ということに……。
(……別にリズさんなら良いんですけどね)
 正直あたしはシュウさんがリズさんに『泊まればいい』と行った時、あまり乗り気になれなかった。
 ここはあたしたちの家で、他人にはあまり来てほしくないという気持ちが、少しとはいえ存在していたからだと思う。
 けれどあたしたちの家に他の人を入れて、自慢や楽しみたい気持ちもあたしの中にはあった。……だから家に呼ぶ時に文句も言わないで、リズさんとこうして挨拶をしてるんだけど。
 ちなみに、リズさんには二階の洋室のベットで寝てもらった(あたしたちはいつも通り、一階の和室ので布団を敷いて眠った)。
「あれ? シュウは?」
「まだ寝てると思います」
「えっ!? もう九時なんだけど……まだシュウは寝てるの?」
「はい。アラームセットをしてないんで、起こさなければ多分午後まで寝てますよ。お兄ちゃん」
 朝に弱いシュウさんは、前にあたしが起こさなかった時、本当に午後まで寝ていたことがあった。
 まあ、あたしもそんなに朝が強い方じゃないから、その日はシュウさんと一緒に寝ていたのだけど……。
「それで兄貴であるシュウがぐっすり寝てる中、シリカは何やってるの?」
「朝ごはんの用意ですよ。金曜日はあたしが担当の日なんで。今日はリズさんもいるから頑張っちゃいました。……昨日は結局、外食でしたし」
「それはあたしの仕事が遅くなっちゃったからであって、シリカのせいじゃないのに……それで、何時から起きて頑張ってるの?」
 昨日はリズさんが自分の仕事が終わるまで、あたしたちは待っていたのだけど……思ったより遅くなってしまったので、昨日は外食になってしまった。
 だからあたしは、今日くらいはせっかくお客さんが来てくれているのだから、頑張ろうと昨日寝る前に考えた。
 ということで――
「七時からです」
 今から約二時間前に起きて頑張った。
「七時! な、なんでそんな早くから起きてるのよ!?」
「いやー…
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