ギラン
アーニャと家族
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「まぁ、アーニャじゃないの。おかえりなさい」
「ただいま、お母さん」
顔を真っ赤にしたアーニャは俯き加減に告げるのだった。
母親に促されたアレンはテーブルにつき
アーニャは落ち着きを取り戻したようで母親とともにお茶の準備をしている。
「アレンさんはハーブ苦手じゃないかしら?」
母親はアレンに問いかけるが
「好き嫌いないから大丈夫よ」
とアーニャが代わりに答える。
アレンは何も言えず眺めているのみだ。
「お父さんは?」
「今日は納入があるって言ってたからちょっと遅いかもね」
そっか と呟きお茶をアレンの前に差し出す。
アーニャと母親もテーブルにつき
「で?アーニャ、アレンさんの紹介はないの?」
「あー名前しか言ってないよね。今パーティー組んでるリーダーのアレンさん。こう見えて正式なナイトなのよ」
「娘がお世話になっております。この子そそっかしくて大変でしょう?」
母親は笑いながらアーニャの背中を叩く。
お茶を口に含んだ直後のことで激しく咳き込んで恨めしそうに母親を睨む。
「いえ、いつも助けてもらってばかりです」
そして雑談をしばらくした後アーニャが切り出す。
「お母さん使ってない小屋あったでしょ?あそこ残ってたらしばらくの間使いたいんだけど」
「まぁ大変!そういうことだったのね!」
そして考えて母親は切り出す。
「アーニャ、イイ人じゃないの。あんたのことだから変な男にひっかかるんじゃないかと心配してたのよ。この人ならお父さんも許してくれるわよ」
何を?とアーニャは思うが次の瞬間にはわかってしまった。
ここにアレンを連れてきた理由はひとつ。
アレンの誠実さを見せて安心して部屋を貸してもらおうと思っていたのだが。
「お母さん違うから!パーティーの拠点で使いたいだけだから!」
「恥ずかしがらなくてもいいのよ。アレンさんに失礼じゃないの」
アレンは意味がわからず呆然としアーニャは必死に説明をする。
「だーかーらー、そんなんじゃなくてパーティー全員で使いたいの!三人しかいないけど!」
無理を言ってエレナもきてもらえばよかったと後悔するがすでに遅い。
「なんだ、つまんないのね。てっきり結婚の挨拶かと思ったじゃない」
本気でつまらなさそうな顔をした母親はお茶を淹れ直すため立ち上がる。
アレンはさらに呆然としアーニャは話を変えようと小屋のことを話題にあげる。
「こ、小屋はまだあるよね?」
「あるけどお父さんに許可もらいなさいよ」
父親が戻るまで待つことになりアレンは質問攻めをうける。
いつからアーニャと行動しているのか。
どのようにして知り合ったのか。
アーニャは役
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