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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百三十五話:ルラフェンの町の名物たち
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自分で見て、確認したほうがいいだろう。



 戦士さんと別れて私たちもまた歩き回って、町の構造を概ね把握して。

 いよいよ、目的のベネットじいさんの家にたどり着きます。


「ここが、魔法の研究をしてるベネットじいさんの家だね!ケムリが出てるし、間違いないね!」
「そうだな。……俺から離れるなよ」
「大丈夫だけど、わかった!じゃあ行くよ!ごめんくださーい!」
「だから先に行くなって!わかってないだろ、お前!」

 ちゃんとヘンリーを引っ張って、離れてないのに。
 何がいけなかったと言うんだ。


 先に進もうとしてヘンリーに引き戻され、結局ヘンリーの後ろに庇われて着いていく形で、ベネットじいさんの家に入ります。

 ケムリの立ち込める室内で、煮え立つツボの中を睨みながらブツブツ言っていたじいさんが、こちらの気配に気付いて振り返ります。

「……なんじゃ?お前さん方も、煙いとか文句を言いに来たのか?」

 眉を顰めて、大変に気難しそうな雰囲気です。
 ゲームみたいに試しに『はい』とか答えたら、大変なことになりそうですね!

 当然そんなことをする気は無いので、前に進み出て正しい答えを返します。

「おい、ドーラ!前に」
「とんでもない!古代の魔法を研究なさっている方と聞いて、お話を伺いに来たんです!魔法の研究には、私もとても興味がありますので!」
「何?」

 ヘンリーが腕を掴んで引き留めようとしてきますが、無視です!
 大恩人と直接話す最初の機会を、失礼な態度で台無しにされるわけにはいきません!

 顰めていた眉をピクリと片方持ち上げて、ベネットじいさんが私に注目します。
 そのまましばし、見定めるように私を眺めて。

「……ふむ。なかなか、見所があるようじゃの。わしは丁度、研究の助手を探しておるのじゃが。もしも、その気があるならば」
「是非!!お手伝いさせてください!!」

 さらに前に進み出て、チラつかされた餌にガッツリ食い付きます。

 近くに迫り過ぎて若干じいさんが引いた気配がありますが、まあいい。
 ここは、熱意をアピールするほうが大事と見ました!

「う、うむ。今、研究しておるのは、古代の呪文の一つでな。それが復活すれば、知った場所であれば瞬く間に移動出来るようになるのじゃが」
「なんて素晴らしい!私たちのような旅する人間には、夢のような呪文ですね!それで、私は何をすればいいのですか?」

 じいさんの手を取ってしっかりと握り、感動と熱意をさらにアピールします。

 じいさんの腰が引けていますが、話は続けてくれるようなので問題無い。

「う、うむ。ちょっと、こちらに来てくれ」
「はい!」
「……手を、離してくれんかの」
「何故です
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