Introduction
第四話 欠陥機
[8/8]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
そう声をかけ、僕がさっきまでいた控室に向かった。
さて、IS学園のデビュー戦だ。やっぱりまだ目立ちたくないって気持ちはあるけどもうそんなことを言ってられる状況ではないし、彼女たちと付き合う以上無理な話だろう。
なら自分が好きなようにやるのもいいのかもしれない。
「……はは」
思わず笑い声が漏れてしまった。たった一週間で随分変わったものだと自分でも思う。
束さんといる時以外は、僕は生きているとはいえなかった。ただ周りの環境に流されて紫音の手伝いをしたり、父のお願いを聞いたり、母の命令に従ったり。IS学園に入学したのだってそこに自分の意志は全くない。訓練も勉強も必要だからやっただけだ。
でも、この模擬戦は違う。きっかけは確かに流されたようなものだけど今は違う。全力で戦いたいと思っている。嘘で塗り固められた僕だけど、たぶんこの瞬間だけは本当の自分に近づける気がするから。
『両者、出ろ』
千冬さんから指示が届く。時間だ、行こう。
「西園寺紫音、『月読』……でます」
この学園で出来た友人のもとへ……。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ