月光校庭のエクスカリバー
第36話
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「ただ、ドラゴンの力を散らしていただけですわ」
「どう見てもそれ以外の事をしようとしてたわよね?」
「本番をするつもりはありませんわよ?」
「本番じゃなくてもダメに決まってるじゃない!私だって・・・」
「本を読むのは結構ですけど、マニュアル通りではだめですわ」
二人が言い争っている。いや、部長が強く言っているだけで朱乃さんはのらりくらりとしている。部長の一人相撲だ。
そして部長はイッセーの元に行き、頬をつねる。
「憧れの朱乃お姉さまと仲を深め合って楽しかったかしら?」
わかりやすい嫉妬だ。朱乃さんが相手なだけに余計に張り合っているんだろう。
「勝手になさい!」
そのまま部室を出て行った。
「嫉妬だなんて可愛いですわね。イッセー君との関係は着実にステップアップしてますわね」
「どういうことですか。いったい・・・」
イッセーはわけもわかってないみたいだな。
「朱乃さん、教会の人間が来るのに煽るようなことはやめてください」
「ごめんなさいね。いじらしかったのでつい。放課後までに何とかしておきますわ」
放課後までにいつも通りに戻っていることを祈ろう。
それに実は今日に関係のありそうなことで気になる事がある。
今日、学校に着いた俺の机の中には一枚の紙が入っていた。
そこには
『放課後、聖剣に注意してください』
と書かれていた。
昨日は球技大会であまり机の中を見ていなかったがこんな紙はなかったはずだ。
それに昨日の事をだったとしても、今日の事だとしても、この紙を入れた人物は予見していたことになる。
注意書きを俺に出したことも気になる。
手紙の主が今日、聖剣持ちの教会関係者が交渉に来ることを知っていたのだとしても、その交渉の場に俺が参加するとは限らない。
悪魔側の関係者ではあるが悪魔と教会の交渉ならば部外者として省かれる可能性だってある。
確実に注意をするのならイッセーやほかのメンバーに注意した方が色々といい。
その辺りが考えつかなかったのか、それとも俺も参加することを確信して出したのか。
こっちについては情報が無さすぎるため誰にも知らせずに様子を見るつもりだ。
俺の取り越し苦労で済むのならそれでいい。
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