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パンデミック
第三十七話「一つの終わり」
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だ奪われ続けるだけ……我々は、いつまでこの悲しみを
続けなければならないのか……だったらいっそのこと、全てをリセットして、この世界を作り直す。
俺達、適合者には"革命"を起こす義務があるんだよ、ブランク。この世界の現状維持だけでは、いずれ
潰れるだけだ」

「だからって、志を共にした兵士達を殺していい理屈にはならない……!」


「その"革命"とやらのために、一体どれだけの命を捨てた……!」

ブランクは静かに、しかし明確な怒りをスコーピオに向ける。
その様子を見て、スコーピオはとても残念そうな表情を浮かべた。

「やはり、理解してくれないか……まぁいいか」







「お前と遊んでやりたいが、俺も何かと忙しい。そこをどいてくれ」













ほんの一瞬だった。

スコーピオはブランクの懐まで接近し…………心臓を素手で刺し貫いた。


「ゴブッ……フィリ………ップ………………お……前」


大量に血を吐き出し、膝から崩れ落ちた。

「残念だよ、ブランク。………本当に残念だ」



スコーピオは、ブランクの潰れた心臓を引き摺り出した。





その瞬間、ブランクの意識は暗闇に消えた…………
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