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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
ALO
〜妖精郷と魔法の歌劇〜
Last Fight
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アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァッァァァァァァ!!!!!!!!!!!』
ザフッ、という砂像が崩れ落ちるようなサウンドエフェクトが響き、《閃光》と呼ばれていた少女の身体から力が抜けた。
同時に、その華奢な身体を覆っていた瘴気が塊となって空を漂う。
ゴポリ、と汚泥から泡が吹き出たような音とともに、その瘴気の塊の中心に真っ白な塊が現れた。
それは、真っ赤な血管が浮き出て血走った、一抱えほどもある大きさの眼球。
それは、身を捩るような悲鳴を響き渡らせながら、ドス黒い瘴気のような過剰光を撒き散らした。
『コ………ノ!クソガキガァァァァ!!!!』
眼球が天高く咆哮すると同時、その周囲に漆黒の短剣が何十本と発現した。それは全員が反応するよりも先に、一切の呼び動作なく黒衣の剣士に向かって神速の速度で加速した。
力の抜けたアスナを支えるために、左手を使っていたのがここで凶と出た。
咄嗟に右手の黒剣を身体の前に突き出すが、その刀身は洗練されすぎていて少年と少女の身体を護るには圧倒的に面積が足りなかった。
向かい来るだろう衝撃と痛覚を予想し、せめてアスナだけはと思いながら少女の身体を護ろうと覆い被さったが、しかし予想されたそれらは何時まで待っても来なかった。
「…………………?」
おそるおそる、という形容詞がぴったりな動作で顔を上げたキリトが見たものは、視界一杯に広がる漆黒の《翼》だった。
《鬼》の成れの果てが射出した致死の短剣達は全てその《翼》に突き刺さっただけで、それに守られているキリト達にはただの一本も届いてはいない。
「レン…………」
キリトの、口から思わずこぼれ出たという風な言葉に、レンは首を巡らせて振り返る。
その頬にはヒビが入っていて、フーデッドコートの袖からちょこんとはみ出る指先はガラスでできた工芸品のように透き通っていた。
その様相に、今度こそ思わず息を呑んだキリトに、しかし少年は淡い微笑みとともに人外の言葉を紡いだ。
『l/aキリn;vアngナfu逃]/lsgk』
その、どこまでも透明で透き通っている笑みに、キリトはなぜか妙な胸騒ぎを覚え、もう一度彼の名前を叫んだ。
しかし、今度は彼は答えなかった。
再度首を巡らせ、グロテスクな眼球と真正面から対峙する。その時巡らせた首が、ピキリという硬質な異音を響かせたが、《冥王》は気に掛けなかった。
まるで、今更そんなことを気にしても
手
(
・
)
遅
(
・
)
れ
(
・
)
だと言わんばかりに。
手が壊れるのも、身体が壊れるのも、自分という人間の存在が壊れていくのも気に留めず、レンだったモノは静かに右手を上げた。
そこに、耳をつんざくような高周波とともに
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