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ドリトル先生の来日
第三幕 日本に来てその七
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「そっちの手続きもしているみたいで」
「ああ、心配いらないんでね」
「はい、そうです」
 トミーは先生にこのことをお話します。
「安心していいそうです」
「そうなんだ、じゃあ」
「今からですね」
「港に連れて行ってね」
「車はトラックですから」
 普通の乗用車ではないというのです。
「皆を乗せますので」
「だからだね」
「はい、ですから」
「じゃあ今からね」
「皆もね」
 トミーは笑顔で先生に言います。
「トラックに乗ってね」
「トラックが来たらだね」
「その時に」
「もうすぐ来るからね」
「待ってるね、その間」
「荷物の用意もして」
 こうしたお話をしてです、皆はトラックが来るとすぐに荷物を入れてそして皆で乗り込みました。そうしてなのでした。
 港で荷物を降ろして船に乗り込みます、その船はといいますと。
「いや、大きいね」
「かなり大きな船だね」
「豪華客船って訳じゃないけれど」
「大きい船だね」
「そうだね、思っていたより大きいね」
 そうだとです、先生も船の中に入って言います、桟橋のところにはトミーが見送りでいます。
「三万トンはあるかな」
「その船は何処の船でしょうか」
 トミーは桟橋の向こう側から先生に尋ねました。
「本当に大きいですけれど」
「ううんと、日本かな」
「先生が今から行かれるですね」
「そこかな」
「はい、そうです」
 ここでたまたまそこにいた船員さんが答えてくれました。見れば海軍の士官さんみたいな制服を着ています。
「この船は日本の船です」
「そうなんですか」
「八条船舶の船です」
「あっ、僕が今から行く大学と同じ名前ですね」
「八条大学ですね」
「はい、そこの医学部の教授になるんです」
「実は八条大学と八条船舶は同じ八条グループの中にあるんです」
 船員さんは先生にこのこともお話するのでした。
「それでこの船もです」
「八条グループの船ですか」
「そうです、この客船も」
 日本の八条グループの船だというのです。
「今から日本の神戸に向かいますので」
「そうですか」
「まずは船旅を楽しんで下さい」 
 船員さんはにこりと笑って先生に言いました。
「日本までの船旅を」
「はい、それでは」
「この船は食事も設備も充実していますので」
「ティーセットはありますか?」
「勿論です」
 船員さんは先生のこの問いにもにこりと笑って答えてくれました。
「紅茶もシャンパンも」
「お酒もあるんですね」
「そうです、バイキング形式なので好きなだけ召し上がれます」
「それは素晴らしいですね」
「ですから日本までの旅路を心ゆくまで楽しめます」
「そうなのですか、では」
「はい、ようこそこの船に」
 船員さんは海軍の敬礼で先
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