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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第二十八話 決戦前夜
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そうな、そんな不安。

「大丈夫だよ。きっと士郎君は私達が悲しむ事なんてしないもん
 だから……」
「そうね。信じて待ちましょうか。帰ってくるのを」

 大丈夫。
 ちゃんとあいつは「心得ている」って言ったんだし、私達を裏切ったりしない。

 だから信じて待とう。

 それしか私達には出来ないから




side 士郎

 なのはとユーノ、アルフの四人……この場合二人と二匹かな?
 ゆっくりと歩いて帰る。

 言葉はない。
 でもそれで十分。

 そして、辿りついた分かれ道。
 なのはともここまで
 とあれを返しとかないと

「ありがとう。助かったよ」

 差しだすのはなのはから借りていた携帯。

「どういたしまして、でもいいの?
 明日は」
「大丈夫だよ。明日は、俺もなのはも向かうところは一緒だから、連絡がなくても」
「うん」

 そう、明日はなのはとフェイトの決着の時。
 なのはが家を出る時間も聞いている。
 ならば俺となのは連絡を取らなくても間違いなく会える。

「また明日」
「うん。また明日ね」

 なのはと一言言葉をかわし、ユーノも俺と視線が合うと頷く。
 そして、家に向かったなのはの背中を見送った。

 なのはと別れた後、家に食材がないので買い物を済ませる。
 そしてアルフを連れて共に俺の家に帰ってきた。

「ただいま」
「えっと……お邪魔します」

 誰もいなくても習慣としてただいまをいい、アルフは少し戸惑いながらドアをくぐった。

「楽にしてくれ」
「ああ、なら」

 見慣れた人の姿になるアルフ。
 まずは

「座って待っててくれ。とりあえずは夕食にしよう」

 アルフの怪我はユーノの治療のおかげで、ほとんど完治している。
 なら後はしっかりと食事摂って、明日に備えるべきだろう。

 夕飯は、骨付き肉の香草焼きにコーンスープ、厚揚げを甘辛く煮たものである。

 夕食を済ませた後、俺が片づけをしている間にアルフにはお風呂に入ってもらう。

 アルフに続いて俺もお風呂に入り、着るのは寝巻ではなく、戦闘用の黒い服。

 外套を誰も座っていないソファーにかけ、俺はソファーに腰を下ろす。

 窓の外を見れば満月ではないが、奇麗に光る月があった。

「眠らないのかい?」
「ああ」

 俺のそばに来ながらそんな事を訊ねてきたので静かに頷く。
 アルフが不思議に思うのも無理はないのかもしれない、いや夜も更けたにもかかわらず寝巻ではなく、戦う姿でいるのだから当然と言える。
 しかし、その認識が多少間違っているともいえる。

「俺にとっては本来人々が眠りについた頃。
 夜こそが行動する時間だから
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